【にじさんじレポート.01】【さんばか.L(終】《いぬいどんどんきらいになる、リゼどんどんキモくなる、アンジュ一生可哀想》about.アンジュ・カトリーナ、リゼ・ヘルエスタ、戌亥とこ

VTuber




ありえなシンクロニシティ

✔ 戌亥を嫌いリゼをキモがりアンジュを憐れむ流れの中でふと私が思うのは「なぜ三人が三人共?」という事だ。

ホロライブで五本の指に入る大型ホロメン星街と同じタイプだが歌以外ではどこも引けを取らない戌亥はコソコソと小物に徹し人を蔑み悦に入り、同系統のライバー全てと比べてもやはり素質の面で頭抜けたカリスマであるリゼは活動における全てのモチベを失い引き籠って日毎腐り行き、上位の競合他社を参考にこれまでの活動を改めようとしたアンジュは謎のストレスに襲われ酒に逃げ醜態を晒し配信の質は下がる一方…VTuberの業界を全体的に見まわしてもなかなかお目に掛かれない程才能に恵まれた三人が一様に調子を落とした理由は一体どこにあるのだろうか。

三人の共通点はにじさんじに属している事だ。アラサーの女性で関西を中心とした地方出身、サブカル系の知識に造詣が深く常識的でまともな感性をしている、と言えばにじライバーよりホロメンに多く見られる特徴だが、大空や不知火、白銀、天音、常闇、角巻、白上、猫又、星街等三人と条件・特徴の似通ったホロメン達を一人一人を思い浮かべてみるとやはり三人は彼女達に才能でも華でも一切劣っていないし、長期的な活動を阻害するような精神的な不安定さも別段抱えていない。

逆に上に挙げたようなホロメン達が何年活動しようとも一向に調子を落とさずモチベーションに突き動かされ続ける理由は何なのだろうと考えてみると、それは紛れもなく「ホロライブに属しているから」だ。大空を主体とした地方カラーの優しい気風が属する全員に安心感を与え、信頼とリスペクトで強固に結びついた関係が精神的な安定を生みだし全員の目線を上へ、前へと向けさせる出来過ぎた体制…才能に欠ける者や数的に不振な者も全員が上げ調子で生き生きと活動に向かっているというのはにじさんじしか知らない者にとってはある種異様な世界だ。

では仮にさんばかの三人がそんなホロライブでデビューしていたとしたら、と考えるとこの問題の根幹部分が見え始める。


What If…?

✔ 仮に戌亥がにじさんじではなくホロライブでデビューしていた場合、戌亥は特徴の似通った星街すいせい(戌亥と親交があるホロメン。ホロライブでも5本の指に入る大型ライバー)と似た位置、似た形で活動に勤しんでいただろう。星街以上にさくらみこや湊あくあを上手く転がし、同じ地方カラーの常識人である不知火や白銀、そして星街等と組んで天音や角巻、尾丸や博衣等を従えて大空にも一目置かれた状態で中央を支え、猫又のように「同僚にモテるホロメン」としても機能する戌亥は今のように燻らず箱内で確かな存在感を放つ立派な中堅ホロメンになれていた筈だ。

ホロライブにもアンジュのように大多数から逸脱した宝鐘マリンという、大空ですら手を焼く厄介なライバーがいるが、ホロライブはそんなはた迷惑な存在にも肯定・受け入れの姿勢で臨む事がモットーだ。あまりの乱行にやはり火花が散る事はあってもその直後には抱き合うし、居ない場所で不仲と取られかねない発言などゆめゆめあり得ない。大空が始め箱内に充満している「どんな理不尽な目にあっても配信でリスナーを腐すような事はしない」という前提条件も併せて戌亥の「アンジュ虐め」「リスナーへの上から目線」という戌亥自身を貶めている二大悪癖は、仮に戌亥がホロライブでデビューしていたなら生まれる事すらなかっただろう。戌亥は所属する箱やグループに合わせて非常に自分を上手く変える。民度も感性もよく似た星街が乱暴な言動を抑えているのもやはりホロライブの空気に合わせての事だ。

声質や人となり共ににじライバーよりホロメンに近いリゼは仮にホロライブでデビューしていたら同じように落ち着いていてまともな大人の女性ばかりで結成されたゲーマーズ(ホロライブ2.5期に相当する2018年末頃デビューの一団で、リゼのほんの数ヵ月先輩に当たる。ゲーマーズは現状ホロライブのキーパーソン大空スバルにとって最大のホームとも言えるグループ)辺りと結びついて、やはり彼女らと同じように前向きに活動に勤しめていたのではないだろうか。

中でもリゼと白上フブキの組み合わせは激しく見える・・・。細くて高くて尊い美声にお堅くて清潔な精神性、VTuberにしては高過ぎる民度、それに反して深過ぎるサブカル知識への造詣…共通項のあまりに多いリゼと白上にはどう考えてもシナジーがあるし、リゼが好きなリスナーは白上の事を、白上を好きなリスナーはきっとリゼの事も気に入るだろう。リゼと比べると華もカリスマ性もトークスキルも激しく劣る白上は長い間配信アーカイブの再生回数が低迷しているが、それでも同僚達から大事に扱われその活動姿勢はリゼとは反対に極めて前向きだ。

二期には大空が、三期にはいくらリゼでも分が悪い化物が軒を連ねているのでその少し下、四期辺りででもデビューしていたならそこから下はリゼが仕切る盤石なホロライブが見られただろう。ホロライブ四期は実力があっても華が、五期から下は何もかもが足りていない。大空の覇気や清廉さが届かなくなった四期から下の世代を天音や角巻と協力しつつ仕切り、ホロライブの何たるかを身をもって世に知らしめんとするリゼ…考えただけでもゾクゾクする。

組織にならえ人間のリゼがホロライブでデビューしていた場合、やはり今のように引き籠ってダラダラと活動する事などあり得ない。誰もかれもが手を取り合って愛と敬いの言葉をかけ合いながら開けた活動に勤しむ組織の中で、単身で頑としてそれに抗うなどリゼに出来る筈がない。同様に同期の一人を村八分にして締め出すような事もそれが絶対に許されないホロライブの中でリゼが単身行える訳がない。そもそも逃げられない環境で度を過ぎたセクハラや束縛を同期から受けた時点でホロライブでなら大空や大神、不知火や常闇みたいな姉御肌が黙っていないし、相談できる相手もきっと箱内に何人かは作れていただろう。

リゼは惚れる相手を間違えたし、身を置く場所を間違えたのだ。月ノに惚れてもいざ喋ってみれば東京と地方の壁に阻まれてシナジーはゼロ、デビュー時期の近い者は皆東京出身の有象無象ばかりでやはりシナジーはゼロ、汚く矮小な精神性に毒された事務所に素直にならえ・・・してしまった為最大の魅力である清廉さや高潔さは阻害され、ライバー同士の関係が希薄な事務所内では相談相手も協力し合える相手にも恵まれない…VTuberを見始めるのがあとほんの数ヵ月遅くて惚れた相手が月ノではなく大空だったなら、今とは全く違う姿をしたリゼの勇姿がそこにはあったのではないだろうか。

何百回受けようともホロライブになど入れる筈のない人間の「もしもホロライブだったなら」を論ずる意味などないのかも知れないが、それでも大負けに負けてアンジュがもしもホロライブでデビューしていたなら、アンジュは今自分を苦しめているあれこれ、その全てに初めから行き当たる事すらなかっただろう。

ライバーとしての活動においてアンジュを苦しめる要因の一つ目はリゼや戌亥と上手くいかなくなった事、その後誰とも繋がれなくて孤独な活動に邁進せざるを得なくなった事だ。仲の良い同僚との距離感を間違えて疎遠になってしまったホロメンというのは割といるが、全員が全員誰かと繋がる機会を窺っているホロライブではその誰もがそれに引きずられて闇深くなるような軌跡を辿っていない。夏色まつりと赤井はあとは同期同士で袂を分けてしまった、言ってみればリゼアンと同じパターンの二人だがどちらも別の何人ものホロメン達と幾重もの絆を構築しているのでそんな過去は何の引っ掛かりにもなっていない。アンジュのリゼへの依存は「待ち属性」であるアンジュが他のにじライバーとの関係を築けていない事がその深刻さ深めているので臆病なアンジュでも警戒を解けるようなまともな人間が何人も「うるせぇ、行こう!」と断続的に手を伸ばして来るホロライブの環境で、アンジュが今のような化物になっていよう筈がない。アンジュという人間がただ臆病でまともな人間を欲しているだけ、という事も見抜けず「何かややこしそうだからそっとしておこう」と避ける事しか出来ないようなしょうもない人間しかいないにじさんじの環境がアンジュという哀しい化物を生んでしまったのだ。

ホロライブにもアンジュと同じように大多数から逸脱しがちなライバーはいるが、彼女達は今アンジュがさらされているような同期からのハブり、冗談抜きの蔑みのような憂き目には遭っていない。ホロライブはどんな相手であってもそれがホロメンなら肯定と受け入れの精神を持って当たる事が暗黙の了解なので仮にリゼや戌亥がアンジュと一緒にホロライブに居たとしても今と同じ態度は決して取れない。センシティブがエグ過ぎる夏色や暴走癖が止まらない宝鐘はやはり箱内で軽く浮いた状態であり続けているが、それでも「キモくて頭のおかしい奴」という今のアンジュのような烙印は押されよう筈もない。

たった一人まともなライバー活動に勤しもうと躍起になってそのストレスで死にそうになっているアンジュだが、ホロライブでデビュー出来ていたならそもそも一年目から箱内で通例となっていた「まともなライバー活動」に勤しんでいた筈なので、「まともにやらなきゃ」と自分に鞭を打つ機会自体が失われる。今酒でも飲まなきゃやってられない、否酒を飲んでも出来ていない活動の何倍もの労力のかかる活動でも周りに同じことをしている人しかいなければ苦痛になど感じていられないだろう。メインウェポンにしている雑談配信で話題が苦しい局面を度々見かけるが、ホロライブは二期以降でデビューしたなら座っていても誰かが必ず声をかけてくれる環境なのでホロメンの裏話でも得意の話術で面白可笑しく喋っていれば毎日でも今よりずっと質のいい雑談配信が行える。話題に困っている状態であってもアンジュの雑談配信が好きな私のような人間にとってそれは願ってやまない夢のような状況でもある。

ネチャネチャと笑いながら過度のセクハラを行ってしまうアンジュの悪癖は、紛れもなくにじさんじにその方面でそれ以上に逸脱した人間が多数存在しているからだ。性的なセンシティブでは月ノや鈴鹿を目安にしてそれを越えなければそれでよし、脳死でグダグダと同じノリを繰り返す事は2018年デビューの先輩にじライバー達より酷くなければそれでよし、後輩達に愛を持てないのも成績不振の者を助けないのも、配信の度に態度が激しく上下するプロ意識の無さも全て他のにじライバーに共通していて、それでいてその全てにおいて彼らよりはマシなラインを保っているアンジュもやはりリゼや戌亥と同じく「箱の水準に合わせる」という事を行っている。だとするならやはりホロライブのようなまともな箱に入れていれば…絶対に採用して貰える筈が無かったとしてもそう考えると悔やまれてならない。


若者殺す殺す事務所

✔ さんばかがホロライブでデビューしていた世界線の「What If…?」を考えるとやはり三人の敗因はにじさんじに属してしまった事だと分かる。さんばかだけではなく過日アンジュと関わったフレンや緑仙、魔使等も仮にホロライブだったなら…?と想像してみるとやはり皆が皆今よりずっと質のいい活動に生き生きと臨めていた筈の未来が見える。

鳴り物入りでデビューして大きくバズるも誰も好調をたったの数年もキープ出来ないにじさんじ、一方ライバーが活動何年目を迎えようとも見ているこちらが心配になる程モチベの膨れ上がりが止まらないホロライブ、売れた事がまるで悪だったかのように全員から背を向けられて孤独に活動するしかないにじさんじのトップランカー、業界トップの登録者数を記録してもお前バカだな本当可愛いなと輪の中に引っ張り込まれるホロライブのツートップ、さんばかのような才気あふれるライバーも全員同時に腐らせてしまうにじさんじ、才能で言えばその半分もないようなザコライバーにすら居場所と存在意義を与えキラキラと輝かせるホロライブ…間違いない、悪いのはリゼでも戌亥でもアンジュでもなく彼女らが所属するにじさんじだ。

運良く保有出来たVの有史以来最強の天才月ノを五年も経たない内に実質OGに貶めた失態、壱百満天原は既に配信の質を大きく落とし再生回数はガタ落ち、業界一の男前は音量の大小を巡ってリスナーと口論するような小男に育ちゲーム系のトップは何のゲームでも称号の一つも取れない腑抜けに成り下がり、頑張る者には重荷を与え当人達の希望も聞かずに無理矢理に企画を押し付け自ら加入を希望したにも関わらず脱退する者が後を絶たない異様な有様…その逐一を見てもにじさんじがおかしい人間を中心に据えて勢いだけで運営されている質の悪い事務所だという事は明らかだ。おかしな事しか起こらない団体はその団体自体がおかしい、家族でも学校でも地域でも国でもその法則はいつだって正しい。

ここから先「にじライバー」という言葉はこの業界において最早差別用語だ。ホロメンに対して「にじライバーみたいだね」と言えばどう逆立ちしても良いようには受け取って貰えないがにじライバーに「ホロメンみたいだね」と言えばそれは高潔な意志と出来過ぎたプロ意識を持ち居住まいを正して活動に当たれている立派なライバー、という意味になる。未来ある、時には才能まである若者をだまくらかして取り込む事だけは上手くて後は腐らせるだけ、というクソ事務所の実態が少しでも早くV界隈全リスナーの知るところになればと願ってやまない。


可能性の残骸

✔ たった一つ、身を置く場所を選び間違うというミスを犯しただけで栄えある未来を掴み損なってしまった三人のストーリーは、人生における選択の重要性を痛い程物語っている。戌亥は偶然目に入ったにじさんじの募集広告に脊髄反射で応募しただけだしリゼは間違って月ノの配信を見てしまっただけだし、アンジュなんかはそのリゼに付き添って付いて来ただけなのだ。戌亥が見たのがホロライブの広告だったなら、リゼが見たのがホロライブの誰かだったなら…少しの違いでその世界線を歩んだホロライブ所属の三人が向こうの世界から今の三人を覗き見た時、その胸にはどんな想いが去来するだろうか。

何をどう足掻いても、三人が持って生まれた才能で掴み取れる筈だった一番いい未来は決して訪れない。三人がデビュー当初この三人で行けると信じていた場所も、その時の気持ちも今は醜く歪んで誰もその本当の姿を覚えていない。

若者の未来を奪って壊すクソ事務所、にじさんじ。その中腹に、今はただ可能性の残骸が三つ転がっているだけだ。


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