【ホロライブレビュー.03】D-5《ときを超えて、そらを仰いで.①》include:大空スバル、ときのそら、戌神ころね、鷹嶺ルイ、風真いろは

VTuber


【①.扱いに困る大御所・どう触れていいか分からない始祖・ホロライブのダークサイド、ときのそら】

【➁.全員が見て見ぬふりで避ける中、一人手を伸ばすKYライバー】

【③.KYライバーの後に続けない平ホロメン達】

【④.「ときのそら」はアイアンメイデン。面倒な人間を三十人がかかりで押し込み閉じ込め、未来永劫隔離する鉄の拷問器具】




誰も知らないVライバー

✔ 誰も知らないかも知れないがホロライブにはときのそらというライバーがいて、なんとホロライブという事務所自体が彼女の誕生を皮切りに始動したという。2017年後期デビューなので活動歴は5年半だがチャンネル登録者数は今やっと100万人を突破したところ、日々の通常配信は再生回数10万どころか5万に届かない事も少なくないこの成績不振のライバーが事務所の始祖、何やら香ばしい、ドロドロとした闇と不穏の空気を孕んだ美味しそうな匂いがするではないか。

現状「ホロライブ」と発してVのリスナーがパッと思い浮かべるライバーは、ほぼ2~3期辺りまでに集約されている。兎田ぺこら、宝鐘マリン、さくらみこ、星街すいせい、大空スバル、この辺りは皆2~3期までに相当するホロメン達だが、要するに今「ホロライブ」と言えば彼女達の事を指し、2~3期辺りを中心とした集まりを指す事になる。Vタレント志望の女性はホロライブに採られるよう努力する事が何より重要だが、所属した上でもさらに身を滑り込ませなければお話にならない中心的な領域がある、という話だ。東京に住んでも23区外じゃ話にならない、都会っ子と呼ばれたければその中でも新宿~中央区を直径とした円の中に身を置かねば、大体それと同じような話と言える。

ホロライブの始祖でありホロメンの集合ポスターではド真ん中、ホロメンに「憧れの先輩は?」と質問を投げれば「そら先輩ですっ」と白目を剥いて答えるような持ち上げられ方をしているときのそらは、この現状「ホロライブ」と実質的に呼称出来る集団の中に身を置いていない、というかその外れの外れ、東京で例えるなら埼玉や千葉程の外れに引き籠って隠居生活を送っているような状態だ。

誰でも分かりそうな事だから言う必要はないのかも知れないが敢えて言うと、ときのそらはデビューが早かっただけの、平凡以下の素質しか持たないザコライバーなのだ。声は良心的に評価するなら並中の並、トークはキレない、ボケセンス無し、リーダーシップやカリスマ無し、歌は星街を聴いた後だとステージにタオルを投げ込んでやりたくなる程お粗末。今では事務所の立ち上げにたまたま居合わせただけの扱いに困る残留物、それがときのそらのライバーとしての現在地だ。

面白いのは現在の社長と元々友人であった女性社員と一緒に三人で社を立ち上げた後、タレントであるときのそらより社員である二人の方が売れてしまい、今では人気でも存在感でも圧倒的な大差を付けられ、タレントとして大敗けに敗けているところだろうか。ときのそらを売る為そのサポートに徹する覚悟で仕事を始めた二人が当のときのそらを置き去りにして人気者に成り上がってしまう、何かおとぎ話めいた、非常に皮肉な物語だ。その経緯と現状を鑑みると痛々し過ぎて後輩ホロメン達がどう触れていいか困惑してしまうのも無理はない。

そういった踏んだり蹴ったりの惨憺たる活動経緯を経たときのそらはここ数年、誰が見ても明らかな程腐っていた。寝言のようにダラダラと流すだけの雑談配信、コラボに出かけても引きに構えて先輩らしいサービス精神の一つも見せず、入って半年も経たない後輩に過去の活動の愚痴をこぼして困らせたり、事故のような画を作る事も珍しくない。誰も見てないからさっさと辞めればいいのにと思うリスナーもそれは多かったと思うが、誰よりもそう思っていたのはもしかするとときのそら本人だったかも知れない。

そんな腐臭を放つ厄介者の扱いに、ホロメン達は長年苦しめられている。何がそんなに恐ろしいのか画面のこちら側からはよく分からないが、兎田でも宝鐘でも、その他諸々でも配信でときのそらが絡むと皆口が重くなり、「カワイイー」「セイソ」「これ上げます(マイクラ)」を繰り返すだけのbotに成り果てる。そこまで可愛くはないし、何が清楚なのかも分からない「まだやってたのかライバー」が遮二無二持ち上げられている画には需要も面白味もなく、ほぼ儀式、ほぼ通過儀礼、ほぼノルマ、ホロメンとホロリス両方にとってときのそらとは長年そういう存在であり続けたライバーだ。


壁としがらみが分からない

✔ これも誰も知らない話かも知れないが壁とかしがらみとかが分からない大空スバルというホロメンがいて、2021年の末頃どういうつもりかときのそらをサシコラボに呼ぶと同時に「距離を詰める宣言」をしている。他のホロメンも箱推しのホロリスも「なんか大空がまた変な事やってらぁ」としか思わなかったと思うが、今観てみるとこれはホロライブ史に残る歴史的配信だ。


英雄的行い

✔ 2021年末頃突如として「ときのそらと距離を詰める宣言」を行い、サシコラボを取り付けた大空。今では半分ため口で喋るぐらいの慣れた関係だが、この頃はまだ戦々恐々。


✔ 2:27~ 一年前が嘘のように打ち解けた2022年末のサシコラボ。この配信を観ていれば分かる事だがときのそらは大空に完全に気を許していて、他のホロメンと絡む時と全く違う顔を見せている。大空が「距離を詰める宣言」を一年かけて本当に達成してしまっている事が見て取れる。

同僚の誰もが煩わしくて逃げ回っていた事務所の陰りに真っ向勝負を挑み、有言実行で寛解せしめるこの豪胆さ。これがアラサーの小娘の胆力だろうか。大空と近しいホロメンがたまに言う「スバルはヒーロー」というのはこういう部分を指して言っている。


✔ 12:24~ 少し後、年明けの凸待ち企画で大空に凸るときのそら。「誰だか分からない声色で凸る」というボケをかましているが、それを解いて「ときのそらです」と自己紹介してもやっぱり誰だか分からない程テンションが高い。大空と絡める事を全霊で喜んでいる事は誰が見ても明らか。

恐らくこれがときのそらの素だと思うが、「レジェンド」「ホロライブの始祖」「清楚の化身」のレッテルを貼られ、バカ真面目にもそれに従ってキャラを作っているときのそらは、大空の前以外でこのモードを見せた事がない。

今マイクラで風真やさくらみこと絡んでいるときのそらはやはりこれまでと同じように全く面白くないが、殻を破ってこの状態を誰の前でもキープ出来るようになれば、多分それなりに見所が生まれる。五年縛られ続けたしがらみを振り払い、殻を破って後輩達と絡めるか、ときのそら目下の課題は一も二もなくそれになる。


✔ 11:28~ これまでホロメンの間でさえ明らかになっていなかったときのそらの素の顔と、正しい扱い方を語る大空。「制御しきれない程に自由な天然ちゃん」「他のホロメンと同じ感じで自由にやりたいみたい」「遠慮せずにどんどんツッコんだ方がいい」等が概要だが、ホロメンが全員このマニュアルに従って接した時、ときのそらはホロメンの前でも、リスナーの前でも大空の前で見せているのと同じ素の状態を解放する事になるだろう。

単身で事務所の腫物に突撃してその正体を探り当て、正しい扱い方まで割り出して全体に拡散する大空の行動は英雄的過ぎて思わず惚れてしまいそうだが、今のところ他のホロメンは誰もこの「大空マニュアル」に従ってときのそらと絡んでおらず、目立った変化は見られない。


内向きに無数の針をしつらえ美しい女性を象った、鋼鉄のアレ

✔ これまでと同じ遮二無二持ち上げる形でときのそらに絡む戌神&鷹嶺。「大空マニュアル」が出てから一ヶ月後の配信だが大空の配信を聴いていなかったのか今さらときのそらに素のキャラで来られても面倒だからなのか、本人が一番困るやり方で一方的に褒めそやす。

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