【 不定期VTuberレビュー vol.3 】にじライバーという生き物達(個人勢V視聴者向け記事).Ⅲ:関西系(非東京系)にじライバー③【06.健屋花那:31点】後編

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必修スキル

✔ しかし白雪と縁が切れたのは却って良かったのだ。埋もれがちな後発組のにじライバーを救うのは有力な先輩ライバーとの関係性唯一つで、白雪みたいな将来性を絶たれている者やその周辺で寄り集まって耐えている者達と絡んでいても延々道は開けない。健屋の口からは以下クラスのにじライバーの名前がよく出るが、彼らはにじさんじの中ですら埋もれた存在として終わっていくしかない者達で、彼らとしか絡めていない現状にはもっと危機感を覚えなければならない。同期の早瀬やシェリンなんかもっての他だしオワコン化の止まらない東京系の中堅にじライバー達もダメだ。埋もれている中で唯一今後が面白そうなのは不破だが、やはり同じ関西系で確実に成功しているさんばかと結びついて引き上げて貰う事を目標に据えなければならない。不破と並んで事務所を代表するライバーになれるとしてもそれはそのずっと後の事だ。

戌亥は同世代で同じ関西の臭いのする健屋をそれなりに可愛がっているようだが、それでも戌亥やさんばかからコラボのお声がかからないのは三人共健屋の事を一緒に仕事がしたい程面白いとは思っていないからだ。初期の頃リゼやアンジュを招いてやっていたコラボは本当に酷く、多分二人共健屋とサシで絡むのは二度と御免だろう。別におかしな事を言っている訳ではないのだが「そういう事じゃないんだよなぁ」の連続で、謎に得意気なので突っ込んだり腐したりも出来ないのがタチの悪い所だ。

健屋はまずVタレントとしての立ち居振る舞いをイチから勉強し直す事をしなければならない。模範例は同じ関西出身のアンジュや戌亥で、おバカで感情的に過ぎる点を除けばフレンも物凄くいい。どんな方向性の話題のウケがよくて何がどうなればこの業界では面白いと認識されるのか、そういったノウハウや前提的なルール、空気感を習得しなければ一生今の位置からは動けない。3万回程しか回らない配信をいくら高頻度で行っても意味などないのだ。せめてさんばかが絡み易いし面白いな、と素直に思ってくれる程には出来るようにならねばならない。

そして肝に銘じなければならないのは視聴者達は自分に百合属性を求めている、という事だ。白雪との全く面白くない百合絡みにすら視聴者が過剰反応したという事は健屋にはそれがハマっていて、その需要を満たす才能があるという事なのだ。白雪とやっていたのは下手くそ過ぎるのでこれも勉強が必要で、この点はホロライブのそれ関連の切り抜きから学ぶのがいい。「戌神・猫又」「シオンマリン」「大空ノエル」等いずれも最高の模範例だ。完コピしてにじさんじ内で放てばそのジャンルは健屋の物になるだろうが、適当な相手が現状いなさそうなのは頭が痛いところだ。毛色が違い過ぎて事務所内で浮いている感があるので相手の出現を気長に待ちつつ、しばらくは勉強期間と割り切るのがいいかも知れない。

話が面白くない事に加えて理性的で落ち着いている事が配信の見所をさらに削いでいるが、ホラーや激しいアクションゲームでボルテージが上がっている時は声質の良さや若者らしい可愛らしさが出ていて大変いいので、しばらくはそういったゲームの配信を軸にしつつ配信の頻度自体は減らし、浮いた時間は他Vのアーカイブや切り抜きを見て実力をつける事を重点的に行うべきだ。根本的な問題から目を逸らして逃避行動的に配信頻度を増やすなど、いくらやっても埒が明かない。

事務所内でも忘れられてしまうような実力不足の低級ライバーが余裕ぶってさも得意気に、張り切って立ち回っている姿など誰も求めていない。豪華な基本スペック以外の物を何も持っていないし、何も評価されていないし、それを身に付ける努力もせずにきたという現実と逃げずに向き合わなければこの業界に足を踏み入れた事自体が無駄になってしまう。

現実社会で勝ち組に入るという高いハードルを越えていながら健屋の中の人がにじさんじの門を叩いたのは、努力等では行き着けない特別な存在になりたかった事と後付けの技術やステータスではなく自分自身の生まれ持った個性を人に見せ、それを評価される人生にしたかったからだろう。

これは素の自分に相当自信がなければ浮かばない考えで、実はその自己評価も間違っている訳ではないのだが、Vタレントというのはモデルや声、華のような基本スペックで売れるものではそもそもないのだ。ガワがいいVが売れるなら笹木や椎名がもっと大物になっていなければおかしいし、地味過ぎる月ノが業界を代表する存在になっているのも変だろう。アンジュがリゼをチャンネル登録者数で追い越した事や意味不明な見た目でズブの一般人声のぽこピーが個人勢で一番売れている事を併せ見ればVタレントは面白い者が一番売れるというのは明白で、これはホロライブまで視野を広げてみても完全に共通している法則だ。

どう見ても業界研究をしていなさそうな健屋は売れていない原因を「良いには良いがクセが強くてとっつき難い自分の声や見た目」のせいだと思っていそうだ。頭脳が売りの女がこれでは少々頭が痛い。



知性派Vタレント

ドッキリや激辛みたいな企画を見れば分かるように、YouTube上のバラエティというのはテレビの後追いをしている。今現在まだあまり見られないがクイズ番組形式の企画という物にVタレントが重点的に取り組む日というのもいつかは来るかも知れない。そうなった時高学歴で知識が豊富な健屋がカズレーザーの如く活躍する可能性は十二分にあるが、Vの視聴者は心身共に年齢が低く知的許容量の少ない者が多い。知識や知性が問われるクイズ企画のような物が慣例化する事があってもそれは何年も先の事になるだろうし、健屋はもうその頃にはこの業界を去っているかも知れない。

健屋というのは本当に惜しいライバーだ。モデルや声の良さで言えば、例えばそれらを極端に突き詰めた形をしている笹木等にも決して負けておらず、デビューさえ早ければ今笹木がそのお陰でありついている事務所の顔のような位置に健屋が座っていても全くおかしくない。

V界トップクラスの知識と知性は現状この界隈では一切需要が無く、活かし様がない。これは何年か後業界がさらに成長して多様化していれば需要が発生している可能性は十分にあり、つまり健屋はこの件に関して言えばデビューするのが早過ぎたという事になる。持って生まれたスペックで売れるには出て来るのが遅過ぎ、知識という長所を生かすには業界が未熟過ぎるという絶妙なタイミングの悪さだ。

文化的で落ち着いた趣味嗜好をしている者や、豊富な知識を携えた知的なVタレというのは実は業界に既にまばらに存在している。富士葵の相方キクノジョーは学生時代ちゃんと勉強して優秀な大学を出たゴリゴリの知識層で、雑学の量が半端ではなくいかにもクイズ企画のような物に強そうだ。ホロライブの大空や白銀も学生時分はしっかりと勉強していたタイプのようで立ち回りが知的で利口だ。にじさんじでは剣持なんかも知識層に入るだろう。

そしてこの面々に共通しているのが誰もその強みを今の活動に活かせていない、という事だ。剣持は知識ではなく地頭の回転の速さで今の地位を築いているし、白銀はエロさで勝負、大空は元気が一番だ。キクノジョーの知的な部分は、彼の4年強の活動の中でマイナスにしか働いていない。理性的で粗の無い立ち居振る舞いは相方の富士の腕ではどうにも料理出来ず、企画担当でありながら知育学習みたいなVの視聴者に刺さらない物を度々用意してしまう。彼も健屋と同じく若い時期を勉学に費やした為にサブカル畑の笑いや空気がよく分かっていないVなのだ。

しかし事務所外とは言え自分と似た毛色の者達と繋がっておくのはいい事だ。知識層のV達が横の繋がりを築けばいつか質のいいクイズ番組やNHKのような高度な雑学系の企画が実現するかも知れない。初動のウケは悪そうだが今の健屋の単体配信よりはマシだろう。視野が事務所の中だけに留まってしまうのが企業ライバー達の悪い所だ。そういう視野でいるから事務所内で埋もれている現状を誰もどうにも出来ないのだ。

そういえばリゼ・ヘルエスタという中堅にじライバーが「正直一番やりたいのはベーシックな早押し系のクイズ企画なんだよね」と言っていたがその企画はもう実行されたのだろうか。事務所内で発言力もあって無条件に強力してくれる仲間も多数いて、多人数参加型なのでフレンや健屋みたいな埋もれたにじ達の救済にも繋がる優良企画で、普通に考えたらもう当然どこかで実行されている筈なのだが、私が見逃してしまったのだろうか。全く本当に腹が立つ。



まとめ

健屋花那は2019年後期以降デビューのにじライバー達の中では飛び抜けた基本スペックを持ち合わせているが、最大の特徴でもある「高学歴」を培う為青春時代を勉学に捧げており、サブカル畑の知識に乏しく笑いやバラエティに関するノウハウはゼロだ。「Vタレントはモデルや声が良いだけでは成功しない」という法則を見事に体現している存在でもあり、その点非常に興味深い。

健屋のいい所は生産的な努力を積み重ねる事が得意で、それで何とか出来る事は大抵何とかしてしまえる所だ。同じ関西系のライバーで言うならアンジュは達者過ぎて無理でも戌亥クラスのトークスキルなどアーカイブを研究すれば十分身に付けられるだろう。そこさえクリア出来れば声もモデルも、華だって申し分ないのだ。将来のにじさんじを代表する存在になる可能性に賭け、青田買い的に今からそれとなく見ておく価値は十分にあるだろう。

とは言え一部のゲーム配信を除いてフルで視聴するに値する健屋の配信などほぼない。一応チャンネル登録だけしておいて、健屋のボルテージが上がっていそうなホラーだとかアクションゲームの配信の通知が来たらたまに観に行ってみるぐらいが丁度いいのではないだろうか。



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