【 不定期VTuberレビュー vol.4 】①「ぽんぽこはPCを捨てやがれ」:Ⅶ(include:企業化の勧め

VTuber



企業化、事務所の併設

✔ ここまでの「ぽんぽこはPCを捨てやがれ」ではぽこピーにとって

①今で言うホロライブのような業界一力のある集団とも対等の付き合いをする事
➁十分な業界研究
③独自の大型企画を用いたテレビ局的役割
樋口楓に代表されるような実力がありながらも埋もれてしまっているVのサルベージと再利用
⑤明確な繫がりを持った仲間を増やしチーム内に「てぇてぇ」を増幅させる事
⑥仲間の埋もれたVをアイドルVとしてリブートさせる事
⑦ぽこピーのどちら共に欠けている能力を補う裏方スタッフの雇い入れ

等の重要性・必要性について記してきたがこれらを一挙に解決する方法は一つしかない。個人勢の代表格であるぽこピーが起業して箱を構え、事務所も併設して「個人勢」から「企業勢」へと転身する事だ。


企業化する事のメリット、出来るようになる事

✔ ぽこピーが企業化した場合、多大なメリットの獲得とデメリットの解消が実現出来る。まずはメリットから挙げていこう。

【①.独自ブランディングの増強に欠かせない人手不足の解消】
ぽこピーが他のどのVや大手事務所より優れている点の一つに、企画の発案力がある。アットホームで視聴者のツボとトレンドを押さえた毎動画の企画はもちろん、他Vを呼んで催す多人数参加型の大型企画も独自的で秀逸だ。「富士葵&キクノジョー」や「おめがシスターズ」を始めとした他の個人勢達と比べれば毎動画の企画の質の差が、にじさんじやホロライブが所属Vを複数人集めて行う大型企画と比べればその独自性を確認出来るだろう。他より優れていて独自的でもある要素は存分に擦ってブランディングとして確立し、業界にアピールしていかなければならない。

「富士葵&キクノジョー」が絶賛低迷中である原因の一つに、両方共に企画発案の才能がない事が挙げられる。富士は正統派なアイドル的魅力に溢れた出役専門のVで、キクノジョーは完璧過ぎる裏方仕事とぽこピーとも張る程のお笑いスキルにステ振りされている。二人をぽこピーが用意した企画に当てはめれば物凄く面白い画が撮れるというのは先日の「ぽんぽこ24 vol.6」を見ての通りだ。日常的な活動をこのフォーマットで行う事が出来るようになれば富士とキクノジョーのタレントとしての価値は今とは次元が違う程になるだろう。富士キクだけではなくふぇありすや樋口楓等、ぽこピーの企画に当てはめさえすれば輝くVというのは他にもいる。

何としてでも繋ぎをとり、持ちつ持たれつの関係を作っておかねばならないホロライブにオファーをかける為には、ぽんぽこ24でやっていたような大型企画を独自ブランドとして量産・強化していく事が必須となるのは以前の記事で触れた通りだ。衛星ライトに作らせた背景の前にトランポリンを置いてジャンプさせるだけ、とかそういうレベルの企画にホロライブを呼ぶのはあまりに失礼なのでもっと資金と人員を割いて作り込む必要があるが、これはYouTube動画の広告費だけを当てにしていては心許ないだろう。企業化してスポンサーでも付け、案件にも手を伸ばしていく必要がある。これは今後のぽこピーの一挙手一投足に言える事だが、「二人+ピンポイントでの外注」の労働力だけではここから先はとてもやっていけない。スポンサー等の資金援助の申し出はもうとっくに何件も届いている筈だ。



【➁.埋もれている同業者の救済と協力関係の構築。「てぇてぇ」の増幅】
✔ ぽこピーが活動開始以来粛々と続けている「自分達以下クラスの同業者達への援助・救済」も起業して事務所を構え、所属Vとして雇い入れる事をすれば本格的に行える。前の記事もちひよこをホロライブを倣った形でアイドルとしてリブートする案の話をしたが、ぽこピーと関わりのあるVでアイドルとして本気で売れば可能性がある者は他にもいる。その筆頭はやはり富士葵だ。

富士がアイドルVとしての才能に溢れていながら今こんなにも低迷している理由は①キクノジョーと二人という、シナジーも「てぇてぇ」も生み出せない座組に収まっている事、➁「古株で単体の形をとっているアイドルタイプのV、しかも埋もれている」というこのご時世誰も興味を持つ筈のない属性をいくつも揃えてロックが掛かったような状態にある事の二つがある。

富士とキクノジョーそれぞれが別の方向性の才能を持った逸材二人の組み合わせでありながらお互いの噛み合わせは非常に悪く、シナジーが全く生み出せない事については以前から度々触れてきているが、富士キクがぽこピーとコラボした時、そこには多数のシナジーと「てぇてぇ」が生み出される。

ぽんぽこは可愛い女子が本当に好きだ。あどけない美少女が特にタイプなぽんぽこは富士の事も大変気に入っているらしく、時折見せる富士への執着にガチ感が漂う。ボーイッシュな女性Vがアイドル系のVに百合のニュアンスを込めて執着する、というのはVの現環境でどストライクの「てぇてぇ」だ。私はこのブログで散々適当な事を吹き回っているがこれだけは断言出来る。ぽんぽこと富士のカップリングは山のようにスパチャを稼げる。男役の女性Vに絡まれるアイドル系・姫系の女性Vというのは何割か増しで魅力的に見える物なので、富士自体も魅力的に演出されていい事ずくめだ。

また富士とピーナッツくんにも独特な関係性があり、ここにもシナジーが生まれている。富士はとかく女性Vに嫌われ易いピーナッツくんを気に入っている、業界で唯一の美少女Vだ。女性Vとコラボすると「嫌うんなら早くしてくれ」と言わんばかりに先制セクハラ攻撃を仕掛けてやはりその通りに嫌われてしまうピーナッツくんだが、富士はピーナッツくんを見るとノータイムでゼロ距離まで接近して絡むのでピーナッツくんが富士に対してセクハラを働いた場面というのは見た事が無い。「女性Vと絡むととりあえずセクハラ攻撃に出るピーナッツくん」が富士にだけそれをしないで自然体で接している様子には見れば見る程特別感が滲み出ていて、これはもう立派な「てぇてぇ」だ。

またこじれていて内気でややこしくモデルも異形のピーナッツくんと、その傍らに寄り添い優しく接する富士の画は「美女と野獣」や「ノートルダムの鐘」等に通ずる物があり、「皆に嫌われ汚物扱いされる醜男にも優しく寄り添う美少女」という構図はその時点で「てぇてぇ」だ。これも「心まで美しい美少女」という事でぽんぽこの時と同様富士を魅力的に映す組み合わせで、ピーナッツくんのような俺ら側の人間にガチの美少女が心を許すというのはオタク向けの映画で散々取り入れられている、俺達にとっての激熱夢展開でもある。この組み合わせもどんどん擦っていくべきだ。

富士の相方であるキクノジョーはぽんぽこや富士と組んで特にシナジーを出せる訳ではないがピーナッツくんと唯一対等に張り合える関西系の笑いに長けた男性Vで、裏方仕事の腕はぽんぽこ以上だ。両方がぽこピーのどちら共と強力で独自的なシナジー・「てぇてぇ」を生め、裏方仕事における人手不足の問題も解決出来る為「富士葵&キクノジョー」はセットでぽこピーが所属企業から引き抜き、吸収してしまうのがベストだ。業界にぽこピーが取り入れるべき人員というのは色々いるが、富士キクが最優先なのは間違いない。

富士とキクノジョーは両方共企業に所属している身なので縛りや障害が多いように思えるがぽこピーが正式に会社と事務所を構えて先方にも筋を通し、給与面等の条件も整えた上で富士キクを雇い入れるならどこにも問題は発生しない筈だ。これは樋口楓のような他の企業所属のVをヘッドハンティングしたくなった時にも使える手段で、何かと応用が利くの早い段階で仕組みを整えておいた方がいい。

富士とキクノジョーがぽこピーに正式に仲間になってくれと打診されて難色を示す画を誰か想像出来るだろうか。二人体制でバカ真面目に頑張っても何年も行き詰まったままで何の希望も持てない状況が続いていて、度々ぽこピーに相談しているのは「もう自分達だけではお手上げなので何とかしてくれませんか」と泣きついているのと同じで、実質SOSだ。富士キクは今所属している企業に迷惑がかからないよう手配して給与等で最低限の条件を提示してやればすぐにでもぽこピーと組みたいぐらいだろう。ぽこピーと絡むと自分達のチャンネルに出ている時の倍からのテンションが出ている富士キクを見ればこの先はその座組でやっていくのがベストなのは明らかだ。



【③.アイドルVの箱売りに不可欠】
✔ アイドル系のVタレントはこのご時世単体で売り出しては死亡確定だ。富士やもちひよこ、ついでに東雲めぐみたいなアイドル系のVを事務所を設けて迎え入れるなら、各々転生やリブートでグレードアップさせた上で上限五人程度のアイドルグループとして組ませ、セット売りする事が必須になる。

大事なのは「別々に活動している個人VTuber達が活動の一環としてアイドルグループを組みました」という体を取っては絶対にいけないという事だ。「ホロライブ○期生の誰々」みたいな前提を持って産み出されたVはそれだけで同じ枠組みの仲間と結束を強めて濃密な人間関係を育み始める。そんな関係が生み出す良質な「てぇてぇ」がこのご時世Vのアイドルグループを成功させるのに最も必要な要素だ。先日「ぽこピープロデュース」で選出した3人のVがグループとして組ませた途端勝手に結束を固め始めた、という一幕があったがあれが正にそういう事なのだ。

ホロメン達のように家族のような関わりを築く事が理想だが、その為には皆が人生をかけるに足ると感じる程に魅力的で、且つ全員で当たればギリギリ勝ちの目が見える大目標を設定しておくのがいい。ぽこピーが発起人になって才能のあるアイドルVのグループを売り出す事を前提にした場合、正にそういった目標に設定するのに適当な分野が一つある。

Vタレントの大手と言えば「にじさんじ」と「ホロライブ」でにじさんじはバラエティ担当、ホロライブはアイドル専門、というイメージが一般的だが実際これは間違っている。にじさんじとホロライブで実質的な活動に差異はほとんど無く、YouTube界隈で流行っているゲームタイトルのプレイ配信を軸にして雑談や歌等を混ぜていく、という活動形式は両事務所の所属ライバーで完全に共通している。

にじさんじがバラエティ色豊かだと言うならバラエティや笑いのスキルに長けるVはにじさんじに多くいなければならない筈だが今はホロライブの方がその点圧倒的に面白い。センシティブネタで一方的にボケ通すスタイルが強力な宝鐘が大体月ノと同じぐらい才能があって面白いとして、天音アンジュと同じぐらい笑いの技巧に優れると仮定してもホロメンとにじライバーでは活動へのモチベーションがまるで違う。宝鐘や天音を始めとした中心的なホロメン達は今この時こそが青春で、配信こそが人生だ。にじライバーは全員気持ちが死んでいる。月ノは脳死で作業的に配信を繰り返す毎日で、アンジュも下がったモチベをこれ以上落とさないよう保つのが大変そうだ。実力が同じだったとしてもメンタルに差があれば配信でのパフォーマンスも当然段違いになる。

女性Vばかりを集めモデルの美麗さにも拘っている点は「アイドル的」を売りにしていると言えるかも知れないが、ホロライブは女性Vの表面的な魅力のお陰で成功している訳ではない。今は所属V同士に濃密な関係を結ばせて「てぇてぇ」を生み出し、それごとリスナーに売り込んでいくのが最も効く時代だ。にじさんじは事務所ぐるみでこれに気付いておらず内部の空気も悪く、ライバー同士の関係性も希薄になっていく一方なのでこの先も壱百満天原のような「強力な一体」を産み出す事に注力していくだろう。

「てぇてぇ」を下敷きにした強い関係性で結ばれたグループアイドル、という最強のフォーマットは現状ホロライブしか使用しておらず、今すぐこれを応用して上手く軌道に乗せる事が出来ればこのジャンルでは十分先行の部類に入る。ぽこピーの拡散力とバラエティ分野の企画力、楽曲製作能力等を上乗せすればホロライブのすぐ下に着ける事も十分視野に入れて良い範囲だ。

女性的な魅力を評価されてアイドル的に支持されたかった富士やもちひよこが「アイドルVとしてホロライブのすぐ下に着く事を目標に、大きな後ろ盾を得て活動する」という事を魅力的に感じない訳がない。才能のある仲間を用意して都合5人程のグループに仕立て、”ぽこライブ”1期生という肩書と十分な資金を与え、拡散して売り出してやれば後は皆勝手に活動に人生をかけ始めるだろう。そこで思うように結果が出なければその熱も冷めて失速してしまうのだが、私には「個人勢のトップであるぽこピーが、ホロライブ・にじさんじに次ぐ第三勢力として台頭すべく興した事務所が猛プッシュしているアイドルグループ」が鳴かず飛ばずで終わる画というのはどうやっても思い描けない。これは今のV界隈を知っている誰に尋ねてみても同じ答えを返すだろう。


【④.関西系Vの始祖となる】
✔ ぽこピーの大きな独自性の一つに、ハイレベルな「関西色の笑い」がある。月ノや剣持、おめがシスターズ等東京色の強い者達との違いは暴言や怒声、マウンティング等の攻撃的言動を用いず雰囲気を演出してニュアンスで笑わせる所で、受けや返しの対応力にも優れ非常に技術点が高い。

2019年にデビューした関西系のユニット「さんばか」の成功以来、にじさんじは輩出するVの中の人に関西の出身者を重点的に起用している。東京近郊の人材を初期に取りつくしてしまったというのもあるがそれ以上にサービス精神やユーモアのセンスに長け、モラルや人間性まで備えている人間が東京より関西を中心とした地方に多い事が影響しているのだろう。両方に長期間住んだ経験のある私だからこそ言える事だが、東京都民は劣悪な環境をやり過ごす為に攻撃やマウンティング、多人数で結託して異分子を排除する事には大変長けているがそれ以外は時代と国が違う程に他地域の日本人より激しく劣っている。実例が見たい場合はおめシスとぽこピー、剣持とピーナッツくん、郡道早瀬あたりでも見比べてみるといい。

テレビ地上波における「お笑い」のジャンルで関西が東京を圧倒的に打ち負かしている事と似た現象は、V業界の各所でも起こり始めている。ぽこピーがおめシスを始めとした東京色のV達を押さえてトップに立っている事や地方の出身者が中心になって回しているホロライブが東京近郊の出身者を中心に据えているにじさんじに圧勝している事だったり、にじさんじの中で関西系のライバーだけがじわじわと登録者数を伸ばしている事だったり色々だが今後もこの流れは続き、関西を中心とした地方出身のVタレントが勢力を伸ばす事は確かだろう。多分にじさんじは何年も前からそれに気づいていて、中の人探しの的を関西に絞っている。

関西を拠点にして事務所を設立するなら、そこには当然関西出身のVタレントが多く集まる。V界の各所で日に日に勢力を伸ばす関西出身者を現地で調達し続ける事が出来るなら業界で一番実力があるのはにじホロではなくぽこピーの立てた事務所という事になるだろう。「VTuber」というジャンルはアイドルやモデル等の芸能系と比べるとまだ小さく、「ちょっと興味あるけど東京は遠いからやめておこう」みたいな中の人志望の人材が地方にはまだまだいる筈なのだ。関西を拠点にしているという地の利がそういった層にアプローチする。

また大手に所属している、腕はあるが周りが東京系ライバーばかりで噛み合わず、埋もれてしまっている樋口のような者を引き抜いて関西に引き戻す事も可能になる。樋口は男でもいない限りもう東京になんて居たくもないのではないか。給与等の条件面さえ整えれば同じように感じている優秀な関西系ライバーをヘッドハンティング的に集めて事務所を増強する事も可能だ。

甲賀だとアクセスが終わっているので大阪か、最悪でも京都に本社を置いてついでに貯め込んでいる貯金も少し崩してフルトラスタジオでも作ればいいのではないだろうか。関西系のVを多数集めてハイレベルな笑いとそれに後押しされた、「てぇてぇ」味を多分に含んだアイドルグループのプロデュース、西日本に一つしかないフルトラスタジオの運営までもが成功するとぽこピーは関西系VTuberの始祖のような存在になるだろう。出役として最適な人材が最も多く産出される地で優秀なタレントを育てて東京にぶつける、芸能界で言えば吉本興業のような立ち位置の会社にまで育て上げる事が出来れば上出来だ。




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