ホロライブコラム.01【蟻には蟻の、象には象の@ときのそら&宝鐘マリン】Epilogue(後)《意志の向くまま、体預けて》include:ときのそら/宝鐘マリン/兎田ぺこら/さくらみこ/星街すいせい/大空スバル/そら虐

VTuber




頑張った底辺、頑張らなかった頂点

✔ ここ何年かの間ときのそらの抱える一番の問題は『他のホロメンとの間に高い壁がある』事で実質ホロライブ所属とは言えない程に隔絶されてしまっていた事だったのだが、今回余りに愚直に、何の捻りもなくその壁に立ち向かったときのそらはその壁を越え切る事が出来なかった代わりに尾丸やその他数名の新しい協力者を得てAZKiや角巻の自分への扱いを変えさせその結果として完成度の高い配信を一つ作り、「そら虐」という事務所の中級以上でも通用しそうな武器の可能性の発露を見せた。その全てを併せた成果は、もしかすると最初に志した「他のホロメン皆と仲良くなりたい」という目標を叶えられていた場合に得られていた筈の成果を超えているかも知れない。

自分の行く手を阻んでいる壁、活動上ネックとなっているハードルを本気で越えようとする事はこういった形で様々な副次的効果を生み出す。必死で立ち向かう姿に心打たれてサポートを申し出る人、今までとは違う試みに新鮮さを覚えて付き従う人、態度の変化を見て関わり方を変える人、意図せず見せた新しい側面に新たな可能性を見出す人……最初に設定したハードルはもちろん是が非にでも越えた方がいいのだが、最悪それに失敗しても本気でそれをやろうとした道すがら得る物はそれなりに大きく、場合によっては想定していたものを超える。ハードルを越えようと奮闘する事はそういう意味で生産性がとても高い。

ときのそらとは反対にホロライブの上位層は今年誰も自分のハードルを越えようとはしなかった。いつメンで群れているだけの大空や壁や逆境からは即逃げが鉄則の兎田は明らかに成績を落とし、目的意識を失って暇を持て余した星街は男関係とかいう情けない理由で自滅し、一人だけ調子の良かったさくらみこにしてもただ自分の配信の質に拘るというとっくにクリアしているハードルをぴょんぴょんと往復するばかりで今年新しく得た物は特にない。例年と同じようにヘラってアガってを繰り返してそれに振り回されるばかりだった宝鐘も同じ事、各種数字や地上波出演のようなメッキ以外には何も盛れていない。新しい試みを単発でいくつか行ってはいたが、自分の最たるハードルを越えるための目的意識が織り込まれていないどころか越えるべきハードルが何なのか自体理解出来ていないような有様で、要するにやった事全部が何の意味も成していない。

ときのそらの『ホロメン皆と仲良くなりたい』は象のように巨大な売れっ子ホロメン達からすればデビューと同時にそれと気付かず越えていたような小さ過ぎるハードルだ。蟻のように小さなときのそらはそれを結局一年かけても越え切る事が出来なかった訳だが、今年新しく得た物は大きなホロメン達より圧倒的に多い。そして状況はほとんど変わっていないにも関わらずパーティアニマルズのコラボ配信では幸せそうにしている様子を見れば分かる、ときのそらが腐っていたのは底辺だったからではなく停滞していたからなのだと。停滞を続けたクリエイターがYouTube上で次々と死んでいっている現実と併せ見ても、やはりこの手のクリエイター業・人気商売にとって一番毒なのは停滞のようだ。ホロライブの柱とも言える面子が全員停滞かそれ以下かなら、ホロライブ自体の今後が危ういという理屈になってしまう。

宝鐘を始めとした大型のホロメン達の前に立ち塞がっているハードルは、確かにかなり手強い。既に難度の高いハードルをクリアして今ここに居る彼女達がさらに越えるべきハードルとなると高さはもちろん極めて複合的でもあり、何より未知の領域にあって誰も見た事がない。実はハードルを越える前にそれを自分で無から組み立てなければならないという前段階があって、そこが一番難しい所だったりもする。

それでも今年ときのそらが挑んだハードルに、他でもないときのそらが挑む事がそれより簡単だったとは思わない。自分が作った事務所が自分から遠く離れた場所で、自分に目もくれない人達によって勝手に回っていく無慈悲過ぎる現実の中で気力は萎え心は死んで、最早何のために活動しているのかも、何なら何のために生きてるのかも分からないような所からもう一度立ち上がって一年頑張り通すのは、やはり並大抵の事ではない。一番の先輩でありながら一番のお荷物でもある恥ずべき身で一年に渡って後輩達に迷惑をかけ散らかしたのだから、恥や申し訳なさの気持ちもきっと多分にあった筈。鈍い人なのでその全てをどれだけ感じていたかは分からないが、それでも全く平気だった訳がない。

凡才ながらに根性と忍耐の一本鎗で事務所のトップ層に食い込んださくらみこに続いて今回のときのそらで、ホロライブでは飛び抜けた才能がなくても強い意志を持って自分に課せられた最たる課題に立ち向かっていけば報われる事が証明されたと言える。さくらみこはともかくときのそらにはとにかく何もない。声は凡庸、歌も普通、ギャグやトークはマイナスレベルで頭も回らず自発的に反省や改善の機会を設ける努力も出来ない。孤立している上に腫れ物だったスタート地点は激し過ぎるデバフだった筈だが、それでも正視に耐えない現実に目を向け自分の課題と向き合い、ただ立ち向かう意志だけを持った。ときのそらが今年やった事はたったそれだけだったが、それが一年前には考えられなかった成果を山と呼び寄せている。

重ね重ね言う事だが、ホロライブに所属していておかしな事をする奴は全員本当の意味で死んでしまえばいい。不平不満だとか泣き言だとか苦労を回避するための飛び道具だとか、AV撮影だとか入って3ヵ月でリスナーを蔑み次の日の配信でその腹いせに同期に八つ当たりするだとか、個人勢のクソゴミとコラボするとかおかしな事をする奴は全員死ねばいい。真正面から勝負すれば成果を得られる事が確約されている箱でそれをやらずにおかしな挙動をとるならそいつはただ苦労するのが嫌で頭も使いたくないだけのガラクタでしかなく、おまけにモデルを被らなきゃ人前にも出られないような声だけのブスなのだからやはり死んだ方がいい。地球上に遺伝子を残す可能性ごとを払拭するためにも今すぐ本当に、本当の意味で死んだ方がいい。

──おっと、ここで星街すいせいさんから何か一言あるようです。何でしょう星街さん、どうぞ。

星街すいせい「は?死ねば?アヒャヒャ何のためにここ(ホロライブ)来てんの?早く死になよ生きてる価値ないよ?

──ありがとうございます、全くその通りですね。……ところでお声はどうされたんでしょう。フェ〇チオのやり過ぎですか?


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