【にじさんじレポート.01】【さんばか.E】《アンジュ一生可哀想》前編 about.アンジュ・カトリーナ ~ギリギリ、ヒーロー~

VTuber



ヘルエスタ、二個ある説

✔ 私がアンジュについて最近疑念を抱いている点が二つあって、それは「ヘルエスタ二つある?説」と「アンジュは意外と若い?」という事だ。

アンジュはライバーとして生まれ持った設定の中で「リゼの実家が統治しているヘルエスタ(静岡)出身」となっているが常々標準語で通しているリゼに対して「関西の田舎在住」を売りにしているぽこピーよりも関西弁を常用していて、普通に考えるとアンジュが「ちょっとヘルエスタ(地元)の方に帰るから…」と度々言っている「ヘルエスタ」は関西になるのだがアンジュはにじさんじでのデビューより遥か前にリゼと出会っていて、そちらを意識するとやはりアンジュの言う「ヘルエスタ」は静岡という事になり、判然としない。

一番考えられるのはアンジュの親のどちらかが関西出身で静岡に移り住み、現在まで関西弁を一切矯正しなかった為アンジュも関西弁のネイティブになった、という事だがこれはホロライブ宝鐘(の父親、関西→愛知?)と天音(の母さゆり、大阪→埼玉)と全く同じパターンで関西人、取り分け大阪府民の「関西弁は特別やから他所でも矯正する必要はない」という厚かましい自負心を表していて、なかなか興味深い。関西弁を綺麗に抑え込めている宝鐘や天音はまだいいが全然関係のない土地にてガビガビ声の関西弁で話す訳の分からない生き物と化したアンジュは最早彼らの被害者と言えるのではないだろうか。

もう一つは「アンジュはまだ意外と若く、今年やっと30になるぐらいの歳」という物でこれは私がネットで拾った物だが、「干物」や「行き遅れ」、「孤独」を売りにしているアンジュは配信をいくら聞いても今年40にもなろうかという妙齢の女性である方が「適当」だ。声も喋りも精神年齢もそっちの方がしっくり来るが考えてみればリゼがにじさんじの面接に自分より一回り近くも年上の、年齢的に人生の岐路に立っている女性に声をかけて引っ張ってくる筈もなく、「アンジュは今年大体30歳」はきっと正しいのだろう。そうだとすれば多分アンジュはリゼよりも年下の若手女子、という事になりこれは私の中では結構な解釈違いだ。私がアンジュ関連で一番ショックを受けて落胆したのはもしかするとこれかも知れない。

だとすればアンジュに言いたいのは「メスガキがあんま背伸びして日陰者ぶってんじゃねえぞ」という事だ。今にじさんじでやられているように子供の頃から人よりキツい目に遭いながら成長したアンジュはその分人より籠り易く諦め易く、中は少々、ガワはかなり達観した若者に育ってしまったのだ。そしてそれがアンジュ・カトリーナというVライバーの光と闇の両方を形作っている。


掃き溜めに干物女

✔ にじライバーという奴らはどいつもこいつも本当にどうしようもない。ゲーム配信ではキレて机をガンガン叩き雑談にはエピソードの一個も持ち込まず、歌上手と言ってもホロライブ星街と張れるような本格派は誰もおらず、APEXで言えばソロマスに相当するようなガチゲーマーの一人も出せず汚く罵り合ってはこれが笑いだとうそぶく…低レベルな東京都民を社員と出役の中心に据える事で事務所ごと腐ってしまったにじさんじは所属するライバーのことごとくをも腐らせ、所帯は大きくても一人一人の仕事ぶりは登録者数1000人にも満たない個人勢Vよりもレベルが低い。

その中にあってホロライブのスターライバーと同レベルの活動を維持せんと一人踏ん張っているのがアンジュだ。メインにしている雑談配信には大なり小なり必ずエピソードを持ち込みコメントに頼らず、上から目線や乱暴な態度は配信の質を下げるからと自制心を堅持する様はいい意味でにじさんじに似つかわしくない。ピーナッツくんキクノジョー、そして樋口等と張る程の関西色のお笑いセンスをこれに乗せる雑談配信はにじさんじのみならずV界最高峰、アンジュはにじさんじの保有する数少ない、本当の意味での「プロVライバー」の一人なのだ。


笑いのセンス、オーバーキル

✔ 18:58~ リゼや戌亥の配信には絶対に送られない類のフルスイングのお笑いマシュマロ。アンジュのお笑いスキルにリスナーが全幅の信頼を置いているからこそのキラートスだがワード・間・温度感共に1000点満点以上の返しを行いサラリと期待に応える腕前は只々見事。これがあるからアンジュの配信はやめられない。


ギリギリ、ヒーロー

✔ しっかりと挨拶してから持ち込んだエピソードを落ち付きでしっかりと笑えるように披露し、礼節と笑いの両方を維持したまま適度にコメントを拾っていい所でマシュマロに突入、そしてスパチャ読みでエンド、という配信様式はホロライブのメインライバー達の物とよく似ていて、アンジュは取り分けホロライブの中でも配信強者の大空の配信でもちょくちょく見て参考にしているのだろう。ここ最近の「週10回行動」みたいな狂気の配信頻度と同箱のVと意識的にコラボを重ねている様子が「大空意識」をさらに裏付けていて、自分より上位の同業者を研究していい所を取り込んでいこうとする真っ当な努力はにじライバーにしては出来過ぎている。これをやらないからリゼや戌亥は自分が最低水準を満たさない配信を行って醜態を晒している事に気付きもしていないしにじさんじは事務所ごと腐っているし、昔デビューのVタレは揃いも揃って停滞に甘んじているのだ。

結果から言えばアンジュのここ数週間の取り組みは失敗に終わるがそれでも腐った事務所の中でたった一人、これのみならずプロとしての最低限の努力を欠かさずにおこうと孤軍奮闘する様子からは「正しくあろうとする」、あるいは「正しくあろうとする事がやめられない」といったアンジュの曲げられない性分、不器用で真っ直ぐな善性のような物が感じられて大変いい。かつて心を通わせた同期までもが腐ってしまった今でも「自分もにじさんじもこのままじゃだめだ」と一人で戦う姿は不格好でも紛れもなくヒーロー、分かる人にしか分からない事だが今にじさんじで一番格好いいのは間違いなくアンジュなのだ。

しかし「人は環境の生き物」と言うように意志強なアンジュもやはりにじさんじの腐った空気に大きく足を引っ張られており、ここ半年程いい調子で活動出来ているとはとても言えない。リゼや戌亥と比べて配信の質では勝っても頻度では大きく後れを取っていて、結局仕事の出来高はとんとんと言ったところだ。月ノの復帰の頃からそれに触発されたのか狂気の「週10回行動」みたいな活動に出ているがこれも近い内失敗に終わるだろう。それを予測するに足る明確な根拠は二つある。


「週10回行動」が失敗する理由その1.ネタ切れ、モチベ切れ

✔ 一回一回の配信を事務所の誰よりちゃんとやっているアンジュだがそれを打ち消して余りあるのが「配信頻度の不安定さ」だ。ライバーだと普通里帰りか引っ越しかコロナ休暇、声帯結節等の手術時にしか取れないような10日程の長期休暇に無断で入る事をアンジュはこの数ヵ月断続的に続けていて、誰が見てもアンジュが配信へのモチベを失っている事は明らかだが加えてアンジュは「配信の質」に関しても結構な上下があり、「調子がいい回」と「悪い回」の差が物凄く分かり易い。

「調子がいい回」は前述のように超Vライバーな満点大笑い配信を見せてくれるが悪い時は初手待機画面からマイクのミュートを忘れ配信が始まってからは自分や所属事務所の名前をも含めたありとあらゆるワードをモゴモゴと噛み続け、日常での言い間違いや勘違いみたいな細か過ぎるやらかしをエピソードトークとして話して場を冷やしてから突入したマシュマロパートでは「それは場合によるから答えられません」「それはここじゃなくしかるべき所に相談した方がいいと思いますね」等とブスボイスのコールセンター嬢みたいな応対をしてからエンディング入りを二度三度とミスし終わっていくという、寛容な私でもアンジュでなければとっくに燃やしにかかっているようなグダグダな配信を展開している。

アンジュの雑談はここ数ヵ月の多くが「調子の悪い時」だ。私の記憶する限りだと事前に「里帰りで1週間」と告知をしたにも関わらずズルズルと2週間程も休みネタとモチベが溜まり切った状態で臨んだ休み明け一発目の雑談配信ニュイ・ソシエールと久々にコラボしたすぐ後の配信は非常に調子が良かったように思うが後は大体全部が不調だ。

長期休暇明けと仲の良い同僚Vとのコラボ直後のタイミングで配信の質が向上している事からアンジュの「調子の悪い雑談配信」の原因は「ネタ切れ」と「モチベ切れ」にある事が分かるがアンジュが参考にしていると思しきホロメン達はこれをプライベートと活動の両方で密接に繋がり合う事で乗り切っており、やはりライバーにとって最も重要なのは同箱のライバー達と強固な協力関係を築く事なのだと思い知らされる。

例えばアンジュの普段の雑談配信のエピソードに度々登場する主立った人物を挙げると父、母、兄、美容師、ペットシッター、おせちの子(友人)、おつざこちゃん(友人)等だがこういった視聴者が直接的には知らない、ライバーのプライベートで関わりのある人物のエピソードは雑談配信のネタに二の手三の手では十分に使えてそれは大空のような雑談強者でもやっている事なのだが、知らない人のエピソードを聞かされている分視聴者には必要十分以上には響かない。現実社会での噂話がいい例だがやはりエピソードトークは直接的に知っている人のあれこれを聞かされるのが一番面白く、ほとんどがにじさんじ箱推し勢であるアンジュの視聴者にとって「直接的に知っている人」とはこの場合アンジュ以外のにじライバー、という事になり、視聴者の知り得ない彼らの裏の顔、アンジュとの裏での関わり合いをネタとして提供していくのが雑談配信における最強のエピソードトーク、という事になる。

アンジュの雑談配信に登場する人物は「上に挙げたプライベートで関わりのある人物8:薄い関係性のにじライバー2」といった感じだがホロライブの雑談番長大空の配信に登場する人物の割合は驚くなかれ「ホロメン9:その他(整体師・父親・習い事の先生等)1」といった具合でほぼ全てのエピソードに何かしらの形で必ずホロメン(それも複数)が登場する箱推し視聴者大歓喜の構成に仕上がっている。

例えば大空のある日の雑談配信のエピソードの流れを最初から挙げてみると「ホロメンA・B・Cとディズニーに行った帰りに会社に寄ってホロメンDと収録を行い電車で帰りながら軽くイチャついて家に帰ってからは配信用のゲームの作業部分をホロメンE・Fとディスコードで話しながら行い終わってからはホロメンB・Fとディスコードで話しつつ膨大な量のサイン書き…をしている際中にホロメンCから《1時間で何枚進みましたか?○○枚?そのペースだと締め切り間に合わなくないですか?》とマネージャーのようなラインが飛んできて…」といった具合で大体1時間強の雑談で間断なくホロメンが登場し続ける。

毎回文句なしに面白い雑談だがそれを冷静に紐解いてみると配信を構成している「面白さ」の中に大空に起因する物がほとんどない事に気付く。例え本人のトーク技術やお笑いセンスが並でも視聴者の興味を一番引くネタを無尽蔵に調達出来る、これがライバー同士で強固な関係を築いた上で展開する集団戦術の強みだ。

ここ数週間凸待ちやスプラ等で同僚と意識的にコラボしている様子を見てもアンジュがホロライブを参考にしている事は明らかだが①配信頻度を跳ね上げ➁同箱のライバーとコラボを重ねるという二点を集団戦術の肝だと踏んで真似ている様子にはさすがに笑ってしまう。大空の活動のガワだけを見て真似ると正にこういう形になると思うのだが大空はプライベートと活動の両方をホロライブとホロメン漬けにする事で結果として配信とコラボの頻度が跳ね上がっている状態で、表面だけ真似ようとしてもリソースと原動力がないのだからすぐ無理が来て頓挫してしまうに決まっている。

頑張ってさんばかの名前を出してみても「今月結成ですか?」と訊きたくなるような浅いエピソードを披露して逆に不仲を露呈し、凸待ちをやっては人見知りか過度なダル絡みというまともな関係性のない者同士でしか発生のしようのない2パターンの画しか作れず「コラボ相手のお得意さん」としてちょくちょく名前を出すシスター・クレアとちゃんとコラボしたのは1年以上も前…魔使葉山の事を好きで仲が良いと言うがだったら長い事アンジュのチャンネルを欠かさず見ている私が二人の声も見た目も全く知らないのは異常過ぎる。「裏で好きな同箱ライバーと常々絡みお互い支え合い続ける」→「じゃあコラボしよっか、という流れで互いのチャンネルでコラボが頻発する」→「お互い拡散し合い続ける」→「互いへの感謝と信頼が生まれニコイチの存在になる」→「相手が頑張るから自分も自然と頑張れる。モチベがいつまでも切れない」というのが大空を中心としたホロメン達が今展開している集団戦術だがアンジュは最初の「裏でも絡み続ける」をすっ飛ばしているのでその後の流れがいつまで経っても来ない。

さんばかの二人とは関係がこじれ過ぎているので手の付けようもないがそれ以外の仲良しVとは今のビジネスライクな距離を保つ理由がない筈だ。シナジーや化学反応が望め仕事を超えた信頼関係を結べる相手と裏表で強固な協力体勢を築いていく事が出来るかどうか、メインウェポンにしている雑談配信で話す内容の9割をにじライバーとの裏話で埋める事が出来るようになるかどうか、アンジュのこれからはとにかくそこにかかっている。



タイトルとURLをコピーしました