【①.「歌が下手」「声がブス」とかはいいけど「頭が狂ってる」はどうしようもない】
【➁.まともなVが失望してやる気のない奴らが潤う、そんな箱に誰がしたい】
【③.大空が一手に支えてきたホロライブ】
【④.大空が居なければ個人Vの集まりに過ぎないホロライブ】
【⑤.大空が腐るとホロライブも腐る】
【⑥.腐ってるかどうかはともかく、割と強めに狂ってきてはいる大空】
✔ 26の記事に渡り都合数十万字、数ヵ月に渡って大空スバルというVTuberの粗と改善点と、理想の活動方針等を書き連ねて来たが、誤解のないように明言しておくと私が選ぶ史上最強のVTuberは二位と圧倒的な差をつけて大空だ。トップギアの活動意欲を誰よりも長く維持し、有り余るエネルギーにド級の胆力、何より優しく誰よりも仲間想いで、同僚と会社に与えた恩恵も他とは一切比べ物にならない。
それでも大空はここまでだろうなと思う。例えば歌が下手だとか、リズム感が無くてダンスが苦手だとか、センスがなくてギャグやトークが冴えないとか、最悪人と関係を結ぶ事が下手だとか、そういったスキルの一つ一つ、能力の一つ一つに粗がある人間はまだいい。同じ箱の中にその点秀でる者がいるなら技術を盗む事が出来るかも知れないし、欠点を捨て置き得意分野を伸ばして行くという戦い方も出来る。
しかし致命的な粗がアタマにキてしまっている奴はどうしようもない。誰よりも高い活動意欲を持ち人の倍努力したとしてもその全てがことごとく的を得ないのなら、初めから何もしていないのと同じだ。やる気が無くて金だけ欲しい獅白や姫森等と同程度の存在として居続けるならまだいいがその二人を引き上げて援助するような、箱やそこに所属しているまともなVに損害を与えるような行為をするのならその存在価値はマイナスの域を掘り進んで行ってしまう。頭が悪い奴がよく動くというのは存外質が悪いものだ。
✔ ホロライブは大空が基礎を組んで作り上げた、今も大空を中心として回り続けている大空カラーの箱だ。大空がここから先の段階へ進めないのなら、ホロライブの隆盛もここまでだろう。そのうち経営困難に陥って数年後には倒産……とはさすがにならないが、大空の登場以来ずっと箱に充満している、ホロメンやホロリスが愛してやまないこの空気は近いうちうやむやになって消える。その空気に反した、リスナーへのヘイトだとかマウンティングだとか、活動意欲の希薄さだとか、そういった特徴を持ったVが箱の中に日毎増え続けているのがその予兆だ。そういったVが箱の過半数を占めた時、その環境はにじさんじと変わらなくなる。そこにライバー同士が手と手を取り合いクリーンで生産的な活動を行う風景は当然ない。
ホロライブがにじさんじのようになるのなら、その後起こる事もやはり今にじさんじで起こっている事と同じになる。メン限でファンにシャンプーを飲めと指示する異常者が出るだとか、違法な方法で入手したチクニー用のオカズを晒してしまうだとか(実際にホロライブで起こったとしたら最上級のファンサービス)、それはそれは阿鼻叫喚の地獄絵図がこちらでも再現される事間違いなしだが一番問題なのは異常な状況に失望して自箱を後にするVが後を絶たなくなる事で、にじさんじで慢性的に起きる問題の中でもこれが一番深刻だ。
少し前に長期休養をとっていたラプラスだとか、今とっている赤井みたいな端々が脱退するのは何の問題にもならないのだが、活動への意欲と向上心の尽きない宝鐘や兎田みたいなやり手が箱に失望して脱退していく事態が起こり始めるとホロライブは本当に終わりだ。稼ぎ頭が二人居なくなるという事以上にこの職にある種の美学みたいな物を見出して活動している、それも才能のある人間が箱を見捨てればそれは箱への痛烈なネガティブキャンペーンになってしまう。あの二人が見限る物は何であろうとこの業界において「悪」であり「間違い」だ。業界きっての二大巨頭の判断をその他大勢はそう受け取る。
実際二人がホロライブを脱退し、事務所の外で活動を仕切り直すのはいい案だ。単体の個人勢としてやり直してしまうとそれは潤羽や桐生みたいに落ちぶれてしまう事間違いなしなのだが、その二人を巻き込む形でVTuber事務所を設立し、四人チームで活動するならこれ以上面白い展開はない。天音もホロライブで出来る事がもうないようなのでついでに引き抜いて桐生と引き合わせれば「かなココてぇてぇ」も甦る。ホロライブからは全員裏切り者の烙印を押されライバー一覧からは削除されるだろうが大空が腐らせるだけと分かっている箱が何をどうしようとどうでもいい。
桐生は自分のチャンネルを一人で盛り上げようと(絶対無理)躍起になる程やる気があるし、潤羽は若さが面白さを後押しするタイプなのであと五年以上は、まともな箱に所属さえ出来れば以前と変わらぬ活躍を見せるだろう。箱がうるさくて窮屈そうな宝鐘と何かデカい事をやりたがっている兎田が本当にやるべき事は、むしろこれ以外にない程なのかも知れない。
✔ 野球界にイチロー、お笑いなら松本人志、ボクシングなら井上尚弥、将棋界に藤井聡太、映画なら黒澤明。どの分野にもこれ以上ない、その人とその仕事の改善点や進化版を考えても一向に思い浮かばない、本物の傑物がいる。Vのここまでの歴史の中で最も優れた存在である大空も、そこまで思わせてはくれないようだ。ホロライブという箱を組み立て業界の黎明期に大きく貢献した人、そこが大空の最高到達地点になる。
組織のリーダーには「コンピューター付きショベルカー」とでも形容されるような、類稀なるパワーと緻密な頭脳を併せ持つ人物が最適だという。モチベとエネルギーに溢れ、情にも厚いパワータイプの大空は紛う事無き「ショベルカー」だが、その車体には今羽とプロペラが付き、アームはラインストーンでデコられキラキラと輝き、それをそのまま父母の住まう実家の屋根にメリメリと突き立て解体を試みている。パワータイプの大空が英会話を学びダンスやキャピキャピのアイドルムーブで跳ね回り、害悪行為を繰り返す同僚を寵愛するというのはそういう事だ。そんなイカれたバケモノに今後出来る事はない。頭に問題があるのでピエロのようになっている自分に気付く事がそもそも出来ないし、そいつが筆頭を務めている集団ももうお仕舞いだ。せめて操縦席に乗り込みコンピューターの役割をしてくれる同僚か社員でも居れば、と思ってしまうがとち狂った大空の現状を見る限りそういう人物は今大空の周りには居ない。
家でも出先でもジャージで過ごす事を習慣化している大空にその理由を語らせると「人間は一日に正常な判断を下せる回数が決まってるから」「そのリソースを服を決める事に使いたくない」「ジョブズもそうなんだよ」などと言うが現実を客観的に見る事が出来なくて多角的視野も持たない大空がいくら「判断のリソース」を節約したところで一日に下せる正常な判断の回数はゼロだ。授業で山程怒られるのに結局何の役にも立たない英会話や自分を辱めるピョンピョコムーブなんかを会得する方向に舵を切ってしまう「正常な判断」なんか捨てて世間一般の女子並に服ぐらいまともな物を着る方が余程生産的だと言える。
頭がアレで人の言葉を聴く能力も多分アレな大空に、私が最後に言える事があるとするのならばそれは「てめぇ二度とジョブズの名前出すんじゃねぇぞ」といったところだろうか。