「握りこぶしと握手は出来ない」──────インディラ・ガンディー(インドの元首相)
✔ 2:06:55~ アンジュの後にはリゼと戌亥が来ていて遠巻きに”さんばか”が完成していたがこっちの二人はアンジュより酷い。
【①他所の箱のトップに「何この人!?」】⇒ まず戌亥が来てからしばらくしてリゼが「何この人」と言っているのが聞こえる(2:06:55~)が、これは戌亥や(話題に挙がっていた)アンジュのことではなく宝鐘のことを言っている。他所の箱に来てほとんど初体面の(それもそこでトップを務めている)相手に随分な口の利き様なので宝鐘が相当なイタズラをDiscord上で行いでもしたのかと思いきやただ”さんばか”を(あわよくば)完成させるべくアンジュをこの4人が参加しているチャンネル(チャットグループ)に追加した、というだけの話だったらしい。──────凸中の現場にアドリブで顔見知りのメンバーを追加されることの何が「何この人!?」なのか分からないが、リゼは初対面に近いような他所の箱の同業者を(そいつが抱えている、推しを本気で愛している数万人のファンが見守る中)なじらずにはいられないほど宝鐘のこの行為が気に食わなかったらしい。
【➁「こいつまじバケモンなんやけど」】⇒ リゼの「何この人!?」に被せるように「やり方がバケモン過ぎる(2:07:04~)」と戌亥が言っているのが聞こえるが、信じられるだろうか。他所の箱の全然関係性が作れていないビッグネーム相手に「バケモン」……………「やり方がバケモン過ぎる」は「こいつまじバケモンなんやけど」の婉曲表現だ。戌亥はにじさんじの中ですら中級下位程度のライバーなのだがこっちのそのくらいのランクのメンバー(例えば天音や白銀辺り)が向こうの箱のトップ(月ノ美兎)に対してそんな言葉を使う姿が想像出来るだろうか。──────仮にそれが実現したとして、それを観たこいつらはその時どんな気持ちになるだろう。またにじさんじのリスナーや月ノ固有のファン達はどう思うだろう。他所の箱の無名の底辺ライバーが凸か何かで自箱に乗り出して来ておいて自分達のトップを「バケモン」と罵る映像…………面白いと思うのだろうか。それをやったライバーを気に入り良い印象を持つだろうか。
✔ 開幕から信じられない暴言が飛び出して不穏な空気が漂い始めているが、リゼと戌亥のこの二つの暴言を引き出した宝鐘の行動は「凸の現場に”さんばか”を揃えるべくアンジュをDiscordチャンネルに追加した」ことだけだ。ホロライブだけ観ているリスナーは二人が何故それにこんな過剰反応を示しているのか分からない筈だが、多分にじさんじのリスナーもこれに関しては分からない。「A.アドリブで親和性のあるメンバーを追加しようとしただけだった」「B.関係性の築けていない、それも自分より遥か格上の相手に対してそれを行った」「C.その箱しか観ていないリスナーが同接で数万人見守るという強烈なアウェイ環境の中それを行った」「D.シンプルに配信中(=仕事中)だった」という四つの意味でこの二人の発言は異常過ぎる。
✔ 1:03~ 不知火の記念凸待ち配信で(不知火と同期の)3期生が揃い踏みしている映像だが、要するに宝鐘はこれの”さんばか”版を作ろうとしていただけだし、この構図の方が盛り上がって面白くなるだろうと思っただけだし、相手の箱のリスナーも喜ぶだろうと、また「アンジュ」という橋渡し役がいた方がリゼと戌亥も安心するだろうと考えただけだ。
これの何が「何この人!?」で「バケモン」なのだろうか。
「何この人!?」で「バケモン」なのはどっちだろうか。
✔ ただDiscordチャンネルに同期を追加しただけで何も分かってない人間が「やりたい放題じゃん」とか言ってせせら笑っているのも聞こえてこれも本当に気分が悪いが、その後の「ホロライブさんってカジュアルにこういうことやっていいんだ」という発言に全てが集約されている。──────裏返すと「にじさんじではカジュアルにこういうことをする人はいない」という意味だが、そこから順に全てを反転させると
■「誰かの凸に揃い踏みしてわちゃわちゃやるほど仲良くしている同期同士の組み合わせが(自分達も含めて)いない」
■「アドリブで親和性のあるメンバーを追加するような形で凸パートの面白味を底上げするような工夫をするライバーも誰もいない」
■「そもそもどのにじライバーにも(それを自然と行う程に)”親和性のあるメンバー”がいない」
■「凸相手がやりやすいように場を調整するような気遣いをするライバーもいない」
となり、宝鐘の行動に常軌を逸した暴言を吐いたリゼと戌亥は非常識さに腹を立てた訳でも間違った行動を咎めた訳でもなく、同業である筈の人間がとった未知の行動に慌てふためいて過剰反応を示しただけなのだ、ということが分かる。──────初めて写真を撮られて「魂を抜かれる!!」と騒ぐ半裸で色黒のどこか暖かい地域の原住民、二人が示したのはあれと同種の反応だ。
にじさんじで行われる凸系企画はホロライブのそれとは全然違う。ホロライブは(上の不知火の凸映像がいい例だが)誰かが乱入したり凸順を争ったりキャラを作ってボケに来たり、愛を囁いたり誰かの暴露話をぶっちゃけたりで本当に種々多様だが、(前々記事のアンジュと緑仙の凸模様が示すように)にじさんじの凸系企画は社交辞令と挨拶回りの機会に過ぎない。「あ、ども……」とか「……っす」みたいな感じでローギアから恐る恐る入り良くてつまらない腐し合い、悪けりゃコミュ障同士のオフ会みたいな空気感で終わってしまう。──────「ボケる」とか「面白くしようとする」とか「盛り上げる」とかはとにかくやってはいけない。「ボケ」ても誰も拾う準備をしていないし「盛り上げ」られたら凸を切られた後の「スン……」となった空気をどう処理すればいいのか分からない。にじさんじの凸企画において「ボケ」はKY、「盛り上げる」は迷惑行為、「気遣い」は異常行動で「仲良しなメンバー同士」の存在は都市伝説だ。それらにまつわる行動をとった宝鐘を「何この人!?」「バケモン」となじった二人の発言にもこれで合点がいくというものだろう。
リゼと戌亥の異常行動については次頁以降もまだまだ続くが一旦この時点で観ておいて欲しいのは兎田の様子だ。宝鐘の(本人達からすれば異常な)行動に気が行った二人が宝鐘だけにフォーカスしてしまったせいで兎田が置いてきぼりになっている。──────リゼと戌亥は他所の箱に顔を出した上でそこのNo.1を意味不明な価値基準で異常者呼ばわりし、その上でそこのNo.2の存在を忘れて無視した上で喋っている。