✔ ところでホロライブを長く見ていれば見ている程「そら虐」という言葉、違和感を覚えないだろうか。事務所の開設と同時にデビューしたホロメンの始祖にして成績は最底辺、同期デビューの社員とマネージャーの方が人気を得ているという触れてはいけない前提条件、ダサいモデルに暗いキャラ、同僚とも関わっていなくて皆遠巻きにおべっかを投げるだけというホロライブの有史以来最大の腫れ物だったときのそらに「虐」……誰も触れられない存在が虐を受けるというとんちの如き不思議な現象。
今回のコラボ配信の様子を観ていると忘れてしまいそうになるのだが、ときのそらは少し前までは一部の例外を除いて確かに誰も触れられない存在だった。哀れでもあり怖くもあり、申し訳なくもあり気持ち悪くもありでどう頑張っても近寄れない存在、近寄る気になれない存在。他はともかくコミュ強の集う事務所のそのまたコミュ強である大空でもタイマンでコラボをするまでに長い時間を要し戌神とかいう狂人もその名を聞くだけで怯え、夏色や赤井や紫咲のようなバラガキ共でも空気を呼んで気を遣い、同期周りですら誰も避けて近寄らない、それが確かにときのそらという存在だった筈。この配信でのAZKiや角巻の無遠慮な虐げもコメント欄に並んだ「そら虐」の文字もたった一年前の今頃にはとても考えられないものだった。
一年前の丁度今頃から大空との関りを皮切りにマイクラのホロ鯖に降りて来てギルドを作りモデルを替えてコラボ用に独自企画も組み、無関係だったホロメン達とも凸や大会イベント等を通して関わり始めAZKiや角巻のような元々絡みのあったホロメンとのコラボも増やしたときのそらは、実は今年誰も知らない所で一人戦っていた。「誰も触れられない人」だった自分を「皆と一緒に居られる自分」に変えるための、たった一つにして最大の障壁に立ち向かう戦いを一人続けていた。
結果その挑戦は成功していない。宝鐘や兎田、みこめっと、大空等が回しているホロライブの中心部にぬるりと現れてはおかしな挙動を繰り返す様は余りに不気味で、ホロメンもホロリスも今でも普通に怖がっている。真ん中の方に出ては来るものの絡み易くなっている訳では決してなく、どこか遠い所に居た腫れ物がそのまま人前に現れてフラフラしているような状況で、もしかすると迷惑がっていたり疎ましく思っているホロメンも居たりするのかも知れない。ホロメン達の中に入ってフラットな関係性を作り活き活きと活動したいという当初の目標とは余りにかけ離れた状況だ。
だから多分ときのそらは今、と言うかこの一年ずっと達成感や充実感は感じていない。閉じ籠る事をやめて他の皆が居るエリアに降りては来たものの自分が出て行けば空気は淀むしどう絡んでも噛み合わないし、やはりと言うか何と言うかどこからも何の反響も得られない。配信の視聴回数も相変わらず2万回～とかいう酷い状況で、この一年何やってたんだろう、意味あったのかなというのが素直な感想の筈。何より特に協力的な動きを見せていないAZKiや角巻の様子を見るに、恐らくときのそらはホロライブの中心部に参加してホロメン達に仲間入りしたい意志を他の誰にも話していない。孤独に挑戦して一年かけて敗北、キツくない訳がない。
それでもこの配信の様子を見れば分かるように、現実はときのそらの意志を反映して明らかに形を変えている。一年前では考えられなかった程無遠慮にときのそらをイジってシバくAZKiと角巻、ときのそらの意志をやんわりと受け取ってサポートに駆け付けた尾丸、ホロライブのトップ層と同じパターンでコラボ配信を敢行して完成度で上回り、コメント欄には「そら虐」という新しい概念が並んでいく……最早疑う余地もなく、ときのそらの一年の努力は実を結んでいる。望んだ成果は得られていなくても現実を大きく変え一年前とは明らかに違う段階へと本人を運んでいる。それがどんなに大きな一歩かはときのそらを以前から知っていた人間なら誰にでも分かる筈。
✔ 恐らく下の期生と距離を詰めたい意識で参加しているHoshimaticProject。同じく参加している桃鈴がときのそらの乳を突きに行こうとしたのを大空が慌てて止めた話。他の配信を観ていると乳を突くのは防げたものの尻を撫でるのは止められなかったとか何とか。
大空は一年前ときのそらとのコラボの後日談で「そら先輩は他のホロメンと同じ感じで扱われたがっている」という話をしていた筈だが、ここで止めるのならその話はもう忘れてしまっているようだ。──さすが鳥頭。
こういうのは未然に防ぐんじゃなくて敢えて見逃して事が起こってから止めに行くだろ、JK。
✔ 1:54～ 急なスキンシップは苦手で固まってしまうので大空が止めてくれて助かったという話。こういう時ヤミティヨで返して笑いが取れるように準備していないのがこの人のだめな所だし、セクハラを受けて怒るでも拒否するでもシバくでもなく固まるぐらいしか出来ない程に桃鈴と距離を詰められていないのがそもそもの落ち度。
✔ 3:44～ イカれたスキンシップの裏で実はときのそらとの間に引くラインを探っていた事を話す桃鈴。この手の破天荒系おバカの遥か後輩、それも10程も歳の離れた後輩に気を遣わせているのだから世話はない。
「どうラインを引いていいかが分かり辛い」と聞けばやはり今でも他のホロメンとの間に厚めの壁が存在している事が分かるが、反面ときのそらとの間に引くラインを模索するホロメンが現れたというのは一年前までを思うと物凄い進歩だ。長年ときのそらとは間にラインを引くものではなく壁の向こうに追いやって見ないように目を背けておく対象だった筈。
✔ 7:02～ 結構ちゃんと可愛いセクシーポーズを披露するときのそら。それをやるように振っている声もよく聞けば桃鈴だ。もしかすると桃鈴も尾丸同様、引き籠りを解除して皆の輪に加わろうとするときのそらの意志を汲んで協力したい気持ちがあるのかも知れない。
この切り抜きのコメントを見れば分かるように、そらとも(ときのそらのファンネーム)もときのそらが後輩達の輪に加わりつつある状況を見て喜んでいる。
