【総滅のデストロイ】00《総滅家の、朝は早い》include:[さくらみこ]*アンジュ・カトリーナ*YAGOO*星街すいせい*千と千尋の神隠し*Apex Legends*ホロライブ/白昼の凶行、〝ももの天然吸い〟/ドッヂの試合よっつぐらい、ドッヂにできるぐらい……/母「〝に゛ぇに゛ぇっ〟!!〝に゛ぇに゛ぇっ〟!!゛に゛ぇに゛ぇっ〟!!゛に゛ぇに゛ぇっ〟!!」/出せません、人前で〝に゛ぇ!!!!〟とかいう/カエルをひきころしたみたいなきンもい奇声/あたし以外みんな異常者/「背に代えられる、腹などに゛ぇえ」ドドンッ/親は意外と子を見捨てる/「人語禁止タイム」、とは……?/えぺって国の法令で禁止にすべきだと思うんですよォ、/キサマの与ダメを言ってみろ!!!/青髪の鬼他責/青髪のロリータ・コンプレックス/覚えていますか、「鬼道」なるもの/みこめっとバース

VTuber


《総滅家の、朝は早い》3/8「もとあきの天気予報」




「お早うございます、お嬢ちゃま」

「うん、おあょ」

演舞場にむかう途中、いろんなひとに出会います。

うちは広いから。

いまのはばぁや2ツー

5ファイブ6シックスぐらいまでいるときおくしています、確か。

そのくらいうちは広くて、お金持ちです。

「オンッ!!」

「あ、もたぁーき」

つばきがいなくなったのをかくにんした上で

もとあきが出てきました。

もとあきはつばきが嫌いです。

つばきももとあきが嫌いです。

両想いというやつです。

でもうちはもも以外みぃーんな

もとあきのことが嫌いだから

モッテモテの

モテなんですぅ、

もとあきは。

「オンッ!!」

「もたぁーき、」「今から演舞場いくよ」

「オンッ!!」

「おん、じゃない」「いぬはきちゃダメなの、演舞場は」

「オンッ!!」

「もぉー、」「ダメだなぁオマエは」「よちよちぃ」

ももはもとあきが好きです。

ももよりバカだから。

ももは生まれてこのかた、

このおうちでずっとバカあつかいされてきました。

食べ物をこぼせば口もとをふかれ

朝は服を着がえさせられ

おもちゃを欲しいとねだれば買いあたえられ

耐えがたきくつじょく………

許しがたきちじょく、

ばんこう………

この家はのろわれている………!!!!

「オンッ!!」

だから、ももはもとあきを飼いました。

今、ももはこの家で一番のバカではありません。

もとあきです、

一番のバカは。

「ん~、よちよちぃ」「バカだねぇオマエはぁ~」

「オンッ!!」

芸だってしこみました。

見ていてください。

「もたぁーき、いくよ?」

「オンッ!!」

「もとあき、今日の天気は?」

〝ピッ〟〝ピピッ〟〝ピーッ〟〝ガシャ〟

「……………………」

〝ウィッ〟〝ウィーッ〟〝ガシャ〟

「……………………」

〝ヴィッ〟〝ヴィヴィッ〟〝ヴィーッ〟〝ガシャ〟

ろーど・・・が長いのが、

たまにキズです。

「おはようございます、ももお嬢様」

「うん」

「今日の天気は、晴れ」「昼ごろから曇り、のち晴れ」

「うんうん」

どうたいからアンテナが伸びて

バイザーみたいなのをそーちゃくして

イケてるヒーローみたくなったもとあきが

今日のてんきをおせーてくれます。

「湿度は53%」

「しつど?」

「はい、今日の湿度は53%」

「ってなに?」

「はい、なんでしょう、ももお嬢様」

「もとあき、しつどってなに?」

「はい、ももお嬢様、説明させていただきます」

「うんうん」

「湿度とは、空気中に含まれる水蒸気の割合………」

「もとあき」

「はい、なんでしょう、ももお嬢様」

「すいじょーきって?」

「はい、ももお嬢様、説明させていただきます」

「うん」

「水蒸気とは、水が蒸発して気体になったもので………」

「じょーはつ?」

「はい、なんでしょう、ももお嬢様」

「もとあき、じょーはつって………」

「もーもっ!」「ももっ!」

ゲェッ

「ももっ」「何をしているのですか、そこで」

演舞場のほうから、ママの声がします。

「ももっ」「時間はとっくに過ぎていますよ」

「………はぁーい」

演舞場のとぐちのところから体をはんぶんだして

ほそながい手をふっています。

ママは、〝はじとがいぶん〟をめちゃめちゃ気にします。

今みたくばぁやが何人も外にいるばあいは、

こんな感じで

めいのき婦人ふじんふうのしゃべりかたをします。

「もーもっ」「早くこっちへいらっしゃい」

でも、みんな家に帰って部屋でももとふたりきりになると

とたんにオギャります。

そういうとこが

「………はぁーい」

けっこう嫌いです。

しゃあなしで、

演舞場にむかうことにしました。


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