
I’m inside of your head……2/8
「………………………え?」
「〝何してるの?〟」
「って…………………?」
男は、さも必要な工程をこなしているだけかのように、淡々と答える。
「何って」
「赫子を見せようとしてるんだよ」
「脱がないと見れない所にあるんだ、」
「僕の赫子は」
〝ボロン〟とそれなりの音をさせて
男は
越えてはならない最後の一線を
いとも簡単に
越えた。
「ね?」
女は、意外にも嫌悪感を示さず露出されたものにまじまじと見入っている。
「(………………あれ?)」「(意外といける?この戦法……………)」
胸の前で軽く開かれて止まったままの手は、物欲しそうですらある。
「(………………こっちか、)」「(こっちやったかぁぁ、メルちゃん……………)」
〝不意に露出されると催してしまう〟
幾百通りの方法を試し敗れ続けた男がとうとう見つけた、女の真なる癖であった。
「(…………泣くな、)」「(泣くな泣くな)」「(今は泣くな)」
男はこみ上げる感情を全て押し殺し、努めてさりげなくこう告げた。
「…………あ、」「よかったらいいよ、全然」「触ってみても」

