【ホロライブ・アナザーライン】02《たそ殿〝拷問〟の時間でごじゃる》include:[天音かなた]*[AZKi]*[風真いろは]*さくらみこ*星街すいせい*雪花ラミィ*とぎもち*あずきちゃん/とぎもちのアレって炎上芸だったんですか?/「つまり〝ケーキ〟みたいな〝ゲロ〟は」→「いよいよ〝ケーキ〟みたいに」→「なっていた。」/星街すいせいだけは絶対に許せなかった女/〝上下の激しい女性V〟=〝きっと病気持ち〟/どマゾの初〇き、絶望〇き/嗚呼、百合……/////風真いろは「はぁ、もう」「はぁ、好きお前」「もう好き」「好きだよ、」「ねぇ」/まじきち、画策す/Vの怖い話

VTuber


《たそ殿〝拷問〟の時間でごじゃる》4/15「4.627135分の一の純情な感情」




「それならそうと早めに言ってもらえればぁ/////」「何もこんな手の込んだことしなくたってぇ、」

邪を祓うように、

〝スパァンっ!!!!!〟と

軽快な破裂音が鳴り響いた。

「っウ゛ん゛っ/////」

腹だった。

直立して力の逃がしどころを持たないペラッペラの腹を

馬用の鞭で思い切りシバいた音だった。

「グフォ………っ」

「………………」

「………………い、」「痛゛いだァい、」「まじちゃん/////」

「………………」「たなかん。」

「うん……////」「なぁにぃ、」「まじ、ちゃん/////」

「ちょっと、思ったより」

「う゛ん/////」

「聞き分けの悪い子、」「みたい、だから」

「う゛ん/////」

「呼ぶわ、」「助っ人」「を………」

「う゛ん/////」「………………」

「………………」

「ん?」

助っ人、

「って、え?」「………………え、何?」「誰?」

「………………」

この地獄のような部屋に、

状況に呼ばれる

新たなる部外者。

「………………」

「え、」「………………誰?」

「………………」

「…………え、」「ごじゃる?」

「………………」

「…………え、」「え?」「嫌だよ?」「男とか」

「………………」

「普通に引き千切って帰るよ?」「鎖。」「だったら」

「とぎもちよ。」

「とぎっ、」「………………」

「………………」

微かに、聞き覚えのある名前だった。

多分YouTubeを拠点に活動している

多分、

炎上しがちで

割と問題があるタイプの。

「…………誰、」「でしたっけ?」「それ」

「………………」

「あの、」「まじちゃ」

「あの、」

「う、」「うん………」

「いっぱい、」「食べる」

「いっぱい………?」

「………………そう、」

「………………」

「………………」

「………………あ、」「大食い……」

「………………」

「大食い系YouTuberの人、」「ってこと?」

「………………そう、」「それ」

「あー、」「……………あー、」「はいはい」

いたような気もする。

確か、卒業関連のあれこれで忙殺されていた頃に、

確かネットニュースか何かで

一度名前を聞いたような…………

「とぎもちをここに呼んで、」

「え、」「う、うん」

「韓国料理を、山程」「食べさせるの……」

「か、」「韓国料理を」

「そう。」「変な名前の、」「訳の分からないやつ」「山程……」

「うん……」

「それで出来た、」「吐き戻し汁を、」

「うん!?」

「吐き戻し、」「汁を、」

「な、」「何?」「何々????」「吐きもどし……」

「吐き戻し汁、」「よ……」

「えぇ、」「何?それ……」

「一度、咀嚼した韓国料理を」「もう一度お口の」「外に、」

「うん……」

「オエッって、」「するやつ」

「えぇっ!!!?」

「バケツ、」「とかに……」

「えぇーーーーっ!!!?」

「それが〝とぎもちの吐き戻し汁〟」

「え゛ぇーーーーーッッ!!!?」

「よ…………」

「ひぇぇーーーーーっ!!!!!」

「それを、」

「え、キんモっ!!!!」「キモいキモいキモいキモい」「キモいっ!!!!」

「たなかん」「聞い、て」「話、」「を」

「なんでっ!?」「どうしてっ!?」

「たなかん、」

「何でそんな汚いことするの!!!?」「炎上芸!!!?」

「………………」「習性、」「よ」「きっと」

「………………習性!?」

「後で、あの」「…………啜る、」「のよ」

「すする…………!!!?」

「そう…………」

「な、なんなんなん、、、」「何!?」「どゆこと!?」

「いる、じゃない、あの」「一旦消化液を吐き出し」「て、」「体外で消化して、から」「啜って食す、タイプの」「生き、」「物………」

「……………えぇ!?」「………………何!?」

「あとは、」「あの、」

「うん……」

「子供に、」「与える…………」「とか」

「子供ォ!!!?」

「そう。」「消化、し易いように」「一旦咀嚼したもの、を」

「うん……」

「吐き戻して、与える」「生物も多い、」「のよ」「自然界、では……」

「えぇ~…………」

「生物は多種多様」「なの、よ」「たな、」「かん……」

「へ、へぇー………」「………………」

「YouTuber、も」「また、然り………」

「でも人間なんでしょう?」「そのとぎもちっていうのは」

「…………さぁ?」「知らない、」「わ」

「そ、そうなの?」

「うん。」「会ったこと、ない」「もの……」

「そ、」「そーなんだ………」

「………………」

「………………」

「………………」

「………………」

〝何の話だっけ?〟

と、

貧相な体つきをした女は

高過ぎて黒く塗り潰されたようにしか見えない

天井を眺めながら思った。

「それでね?」

「え、」「う、うん」

「たなかんがあまりにももの分かりが悪いと、」

「う、」「うん………」

「とぎもちをここに呼んで、」

「うん………」

「韓国料理を大量に」「食べさせる、」「の」

「うん………」

「そい」「………でね?」「できた〝吐き戻し汁〟を」

「うん………」

「タネとして」

「うん………?」

「ホットプレートで焼いて」

「…………うん」

「お好み焼きみたくして、」「食べさせちゃう、」「から………☆」

「え!!!!?」

物憂げな顔の女は、

馬用の鞭を箸に見立てて持ち

貧相な体つきをした女に向けて差し出し、

「あーーーん、」「って、」「…………ふふっ」

と言って笑った。

その顔は、

もう本当に

可愛かった。

何より

声と言い方が

抜群に

愛らしかった。

言っている内容にさえ目を瞑れば、

そのどちら共を浴びて

終生添い遂げたいと、

我がものにしたいと、

男にしても女にしても

思わずにはいられない程に。

──────しかし、

「何それまじ、」「ウ゛ぅっ、」「…………訳分かんな、」「ウ゛っ」

例の上を向いた姿勢のせいで物憂げな顔の女の

可愛過ぎな顔と仕草を見逃した

貧相な体つきをした女は

あまりにもなグロ話に

吐き気を催しえずき始めた。

「何日も絶食」「させてぇ、」「何でもいいから」

「グゥえっ………」「ヴっ!!!!」

「口に入れたい状態にさせてぇ、」

「ま、まじっ」「ちゃ、」「やめ、」「やめやめ、」

「ひょいパク」「ひょいパク、」「ひょいひょい、」「パクっ☆」「…………って/////」

「吐いっちゃ、」

「…………たな、」「かん?」

「グっ!!!!」「ぐゥゥえッ!!!!」「………ヴっ!!!!」

「たなかん、」

「…………」「…………ヒュ、」「ヒュー………、」「ヒュー………、」

「たなかん」

「…………」「…………」「っ!!!!!!」「ア゛っ!!!!」「ア゛ッ!!!」「ウ゛ッ!!!」

「たなかん、」「吐いたら」

「ア゛っ!!!!」「もう゛ダメ゛っ!!!!」「ア゛っ!!!!」

「吐いたら、」「殺すから」

「ギュゴロロロロ、」「オゴロロロロロ…………」「おブッ!!!!」

「私にゲロの掃除、」「させる、」「つもり………?」

「ウ゛ーーーー、」「ウ゛ーーーー、」

「殺す、」「から」

「ウ゛ーーーー!!!!!!」

「殺す、」「絶対」

「ウ゛ーーーー!!!!!!」「ウ゛ーーーー!!!!!!」

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」

貧相な体つきをした女は、

空腹だった。

年末ここへ運ばれてきてからまともな食事を与えられておらず

今日に至ってはまだ何も胃に入れていない。

「ウ゛ーーーー!!!!!!」

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」

その空腹の不快感相まって

結果、

「ヴぁーーーー!!!!!!」

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」

〝ジャッキン、〟と鎖を弛ませて

貧相な体つきをした女は

床に向けすべてを吐き出した

「ヴぁーーーーーーーー!!!!!!」

「あ゛ーーーーーーーー!!!!!!」

………………しかし、

「…………………」「ハッ!!!!」「っは、」

「………………?」

「はー…………、」「はー…………、」

「…………??????」「???????????」

〝胃の中に何も入れていなかった〟ことが幸いして

貧相な体つきをした女の口からは、

何も出て来なかった。

「はぁー………、」「ふぅー………、」「はぁー………、」

「…………………」

空嘔吐・・・の動作により顔を下に向けた貧相な体つきをした女の

足は

その裏の前半分が床に着いていた。

「ふぅー………、」

「…………………」

どうやら鎖は、

ある程度以上姿勢を正していれば

下を向いても足が

半分程は着く高さに

調整してあるようだった。

「…………………」

「…………………」

つぅ、と一筋だけ垂れていった

自分のよだれを、

貧相な体つきをした女は

自分の足をす、と動かして

その甲で受け止めた。

「…………………」

「…………………」

「…………………」

「…………………大丈夫?」「たな、かん」

「…………………」「う゛ん、」

「…………………」

「出ま゛ぜんでぢた、な゛ん゛にも、」

「…………………そう」

「う゛ん………」「も゛、」「ぢないで、その、」「話………」

「…………………たなかん、」

「う゛ん、」

「ズルいんだァ、」

「……………う゛ん、」「…………………」「……………あ゛っ?」

「可愛過ぎなんだもん」

「何?」「何゛、が?」

「吐いてる」「姿………/////」

「…………………」「…………………あ゛っ?」

「全身で〝ビクビクゥ、〟って」「して、」

「…………………」

「その後また全身で〝ブルブルゥ、〟ってなりながら、」「お口から何かを一生懸命ひり出そうとしてるの、」

「…………………」

「最高に、」「可愛かった………」「………ふふっ、」

「…………………」

「好きになっちゃう、」「かも」「ナァ………」

「…………………」

「たなかんの、」「コト………」

物憂げな顔の女は

呆然と立ち尽くす貧相な体つきをした女に歩み寄り

頭に手を置き

その髪をくしゃくしゃ、



撫でた。

「…………………」

「……………好き、」「たなかん」「……………ふふっ/////」

「…………………」

「本当にげぇ、してたら」「殺してた、」「けど……/////」

「…………………」

貧相な体つきをした女は、

これが現実なのかどうか

分からなくなり始めていた。

月明かりだけが差し込み薄暗く、異様に静かな部屋。

憔悴しきって限界をとうに超えた体、

気を抜けば遠のきそうな意識。

よく知っている筈の元・同僚の異様な言動・へき………

自分に対して時折向けられる

生々しく、

気まぐれな好意。

話し方もおかしく、自分の知っている彼女とは全然違った。

こんな綾波レイのパチもんみたいな感じではなく、

いつもはもっと明朗快活で

いかにも優等生な口ぶりだった。

物憂げな顔の女の背面後方にある

割烹着姿の女が先刻出て行った扉をぼんやりと眺めながら

〝夢なのかもなぁ、〟と

思った。

そうであって欲しかったし、

そちらの方が

余程筋が通った。

「好きだよ、」「物分かりのいい」「たな、」「かん………」

「…………………」

「でもね?また」「変なこと言ったり」「やったり、」「したら」

「…………………」

「本当に呼んじゃうから、」「とぎ、」

「!!!!?」

「もち」

「ヴぇっ!!!!」「う゛っ!!!!」「……………お゛っ!!!!」

「呼んでホットプレート、」

「ヴぉーーーーーぇっ!!!!」

「………………」「………たな、」「かん………?」

「あ゛っ!!!!」「も゛ウ、」「ぐっ、」

「たな、かん」

「も゛、」「ぢ、」「ヴ…………」

「…………吐いちゃうの?」「また」

「…………う゛ん、」「も゛、ぢないでその、」「はな、」「し………」

「…………………」

〝とぎもち〟と

それから

〝吐き戻し〟

及び

〝吐き戻し汁〟という

二つ、

ないし

三つのワードが

完全に無理になっていた。

「…………何?」「とぎもち」

「!!!?」「う゛ぇウえゥっ、」

「の話?」「それとも」「〝吐き戻し汁〟」

「!!!!」「う゛ォーーーーお、」「ウぉっ!!!!!」「……………ア゛っ!!!!!」

「…………の話?」

この短時間で

トラウマになっていた。

常軌を逸した人間の話す

常軌を逸した人間の行動に

体が強烈な拒否反応を示していた。

ネットニュースに載っていた

〝とぎもち〟の

顔も完全に思い出していた。

顔も無理に

なっていた。

見かけただけで

ご飯三杯

余裕で

吐き戻せちゃう・・・・・・・

自信があった。

「オ゛っぐ、」「…………………」「う゛、」

「………………」「ふふ、」

「……………ンぐ、」「……………ふ、」

「ふふふ…………」「ふ、」

「ふぅー…………」「ハァ、」

「ふふ、」

「ハァー………、」「ハァー………、」

「かぁーわいぃ~~、」「たなかん♪」

ばさり、と全体重を預けて

物憂げな顔の女が抱きついてきた。

「わっ!!!!」「っぷ、」

「好きぃ~/////」「好き好きたなかん、」「大好きぃ~/////」

〝ジャリジャリ、〟〝ジャキン、〟と

鎖が揺れる。

「危なっ、」「危ないよ、まじちゃん」

「んふ~~/////」

「ちょちょちょちょ、」「ちょーっちょ、」

物憂げな顔の女は

いい匂いがした。

ちゃんと体の隅々まで

手入れが行き届いているタイプの

女の匂いだった。

露出度の高いボンテージからはみ出したきめ細やかな肌が

素っ裸の体にみちり、と張り付いては

ぺり、と剥がれを

繰り返す。

ばさり、と時折降りかかり肌を叩く髪は

たゆんとした水気を含んでいて

暗闇でもてらてらと光って見えた。

「好きだよぉー、」「たなかん/////」

「……………え、」「えへっ?/////」「……………え?/////」

「たなかんはぁ、」「まじきちのこと、」「……………好き?」

「えっ!!!?」「……………え、」「……………え、」「えへっ、」

「……………」「ねぇ、」

貧相な体つきをした女は、

この手の話を人とするのが

人生で初めてだった。

「……………え、」「……………えぇー……?」「そん、」

「…………………」「……………ねー?」

「いや、」「いやいやいや」「それは、」「…………………そ」

「………………」「……………あ~~?」

縁が無かった。

こういったことに今まで。

息を殺すように生きてきた今までの人生の中では。

必ず誰かに主役を譲って

一歩下がって生きてきた

今までの

人生の中では。

「ちゃんと答えない気だぁ。」

「……………いや!」「いやいや、」

「さいってー!」「やだ、」「そういうの」

「いやいやいやいや」

「さいってー、」「たなかん」

「いや、」

上目遣いにわざとらしく片頬を膨らませた膨れっ面も

さいっっっこーに、

可愛かった。

それが自分の顔面に至近距離で寄せられているこの時間が

永遠に、

は無理でも

少しでも長く

続けばいいと思った。

「いっ、」「い」「い、」

「………………」「………………何よぉ、」

「いるわけなぁいじゃーん、」「まじちゃんを、」「アッ、」「きら、」「嫌いな人なんてぇー、」

「………………」

「だっ、」「だだっだっだ、」「誰だってぇー、」

「………………」

「好きだと思うよォー?」「まじちゃんのことなんてぇ、」「ねぇーー?????」

「………………」 

「あの、」「箱のみんなも」

「………………」 

「好きだったと」「思うなァー?」「………………あっ、」「の」

「………………」 

「〝だった〟っていウか」「あの、」「〝好き〟」「今」「今も、」「ね」「ゴニョゴニョ、」「現在進行、」「形、」

「………………」 

「………………」 

フゥー、と

物憂げな顔の女が

深く息を吐いた。

「たなかん?」

「ハ、」「ハァイっ!!!!!」

「ちゃんと、答えて?」

「ハァイっ!!!!!」

貧相な体つきをした女は

幸せだった。

初めての体験に

頭の中が真っ白で

どんな態度で

なんと言っていいか本当に分からない

そんな自分ごと、

この状況を愛せた。

「好きでしたっ、」「ずっと!!!!」

「………………」「うん。」

「箱にいた時から、」「何年も前から、」「ずっと!!!!」

「うん。」

「どうして自分みたいな者を気にかけて」「声をかけてくれるのかなって、」

「………………」

「思ってましたァっ、」「ずっと!!!!」

「………………」

「嫌われるのが怖くてっ、」「わざと」「自分から距離をとったりしたっ」「こともっ、」

「………………」

「ありましたァっ!!!!」「何回か」

「………………」「そう。」

「ハァイっ!!!!!」「すんまっ、」「セェん!!!!!」

「………………」

「箱のみんなも、」「絶対そうだと思います!」

「………………」

「まじちゃんのこと嫌いな人なんてぇ、」「コノ世に」

「他人の話は、」

「っ、」「ハァイっ!!!!!」

「今しない。」

「ハァイっ!!!!!」「すんまっ、」「セェん!!!!!」

物憂げな顔の女は、

貧相な体つきをした女の

横っ面に

自分の顔を

うずめて

「んゥ~/////」



低く唸りながら

〝グリグリ、〟と

やった。

「……………ハッ、」「……………ハァッ、/////」

〝キス〟では、

なかった。

多分、

恐らく。

「んゥ~~~/////」「たなかん」

「……………ハァッ、」「ハ、」「まじ、」「ちゃん………/////」

「まじきちはね?」

「うっ、」「うぅ、」「うん………/////」

「たなかんが私を好きな気持ちのぉ、」

「うん………/////」

「その100倍、」「たなかんのことが」「好きだよ?」

「うん………/////」「……………うん、」「うん」「えっ!!!!?」

「100倍は好きだな、」「うん。」

「えっ、」「えっ、」「えっ!!!!?」

「いや、」「もーーーーっと」「好きかも」

「えっ、」「………………」「う、嘘」「嘘嘘」

〝100倍〟。

〝100倍〟とは

基準となるものを〝1〟として

それが100個積み重なっていると

いうこと。

ここで〝基準〟となるのは

〝僕がまじちゃんを好きな気持ち〟。

結構大きな、

この気持ち。

まじちゃんはそれを100個集めた分か

それ以上、

僕のことが

好き。

「えっ、/////」「ちょっ、/////」「まじちゃん/////」「そんなっ、/////」

「嘘。」

「…………えっ、」

「嘘だよ。」

「え…………」

「正しくは」

物憂げな顔の女は

貧相な体つきをした女からパッと離れ、

馬用の鞭を脇に挟み

両手の指を胸の前で順に折って

数を数える仕草をした。

「………………」

「………………4、」「てん」

「………………」「え、」「えっ?」

「4てん、」

「………………」

「4.62」「7135」「倍、」

「………………」

「好き、私は」「たなかんのことが」

「………………」

「たなかんが、」「私のことを好きな気持ちの。」

「………………」

子供時代あまり勉強を真面目にしていなくて

算数が不得手だった貧相な体つきをした女は、

〝じゃあ僕が好きな気持ちよりは好きじゃないってことかぁ、〟



思った。

「…………ごめんね?」

「………………」

「いい加減な表現、」「して………」

「………………」

それでも、貧相な体つきをした女は

嬉しかった。

〝全然好きじゃない〟とか

〝そういう対象に見てない〟とか

言われるよりは。

箱でも三本の指に入るキレイ系のマドンナライバーに

少しでもそういう対象として見られているということが。

初めて自分をそういう目で見たひと

物憂げな顔の女この人だったと

いうことが。

「………………たな、」「かん?」

「………………ウ、」「グ、」「グス、」

「………………たなかん」

「ごめん、」「僕」

「………………」

「う、」「………………嬉しく、」「て」「グス、」

「たなかん」

貧相な体つきをした女は

パンいちで後ろ手に縛られ

鎖で吊るされた上で

大判の絆創膏を二枚胸に貼り付けられた姿のまま

泣いていた。

心底幸せな一方で

〝どうせこれもプレイの一環なんだろうな………〟などと

どこか冷静に考えてしまっている自分がいるのが

我ながらすごく嫌だった。

「…………う、」「ぐふ、」

「でもね、」「たなかん」

「ウ、」「ウぅ~…………」

「物分かりの悪いたなかんは、」「きらい。」

「ウ、」「ウん………////」

「いい子にしてないと、」「嫌いになっちゃう。」

「うん、」「うん………////」

「もしまた物分かりの悪いことをしたらね?」

「うん………////」

「今度こそ本当に」「とぎもっ………、」

「…………うん……?」

「と………」「………………」「とぎも、」「……………グファッ、」

「………………」「………………まじちゃん?」

「………………」「ツレテ来ちゃうカラとぎもち、」「ウぉッ、」

「まじちゃん?」

「………………」「つれ、」「ツレテ来てホットプレっ、」「ト」「ヴォぅっ、」

「まじちゃん!」

「〝吐き戻し汁〟をお好み焼き」「グハッハッハァーーーーー!!!!!!」

「まじちゃーーーーーーーーーーん!!!!!」

〝とぎもち〟と

それから

〝吐き戻し〟

及び

〝吐き戻し汁〟という

二つ、

ないし

三つのワードは

どうやらこの短時間で

物憂げな顔の女のトラウマとしても

深く

刻み込まれていたようだった。



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