【Vライバーの不文律⑤リスナーの導線を考えよう】
✔ 体当たり芸人のようなキャラ(上、11:50～)でデビュー後早々複数の大型のホロメンと同時に距離を詰める事に成功した火威は前項の多数のホロリスにとっての「①より多くの最推しと」「➁より親密な」関係を築く事に成功した訳だが、個人チャンネルでの配信の回りはすこぶる悪い。トレンドに乗っているようなゲームをプレイしても3万回とかが出てしまうレベルで、現状デビューした事自体が失敗と言っていいような状態だ。
個人チャンネルでの平常配信(下)を観てみるとその様子は非常にダウナーで気怠く、先輩のホロメン達とコラボした時とはまるでキャラが違う。先輩とのコラボでの様子が仮に気に入られたとしてもそれを切っ掛けに個人チャンネルまで配信を観に来たリスナーが同じ形で──同じ形でも何も火威は声ブスな上話がクソ面白くないのでそもそも無理な話なのだが──楽しんで観る事は到底無理な話だろう。先輩達との関わりで得たアドを自分のチャンネルに引き込めず、箱⇔個人チャンネルの導線の上でリスナーの流れを寸断してしまっている状態だ。
ホロライブを観ているVリスナー「ホロリス」の中にはライバーの好き好みにより選り分けられる「層」もあれば普段居る場所や流動の仕方により判別出来る「タイプ」もある。白上やさくらみこ、星街、大空、それに宝鐘等に擦り寄る事で得た「層」や「タイプ」を自分のチャンネルに引き込み定着させて視聴回数等の盛りに利用したいならその「層」や「タイプ」を落胆させて回れ右させてしまうような所作は一度もとってはならない。彼女達と距離を詰める事で火威が得たリスナーは「芸人のように異常なハイテンションで」「脇が甘くつっこみどころしかない」火威しか求めて火威のチャンネルには来ていない訳で、「気怠く」「ローテンション」で何なら多分に「態度がでかく」て「謎に偉そう」で、「つまんねー普通の話しかしない」火威しか観られないなら継続して視聴する理由がそもそもない。
✔ これも本当に火威が只々頭が悪く見込みのない人間でしかない事実を裏打ちする話なのだが、火威が媚びへつらう事でキャラや拡散力を与えてくれた大型のホロメン達を観ているようなホロリスはホロメンがこういった形で、それもホロスタの中でも一番気持ちが悪いタイプのこいつみたいなのと関わる画をとにかく嫌う。先輩達からかかるお声が減ってからは特にこれ見よがしに先輩の名前を個人での配信で出すようになっている事から彼女達からリスナー層を拝借する意識でいるのは確かだと思うが、その努力はこういう動きをする度に相殺されて無に還ってしまう。いつかの凸待ち0人で集めた注目だとか認めて貰えた面白さ、魅力等を火威は自分で壊して回っているのだが、リスナー側の動きや心情が読めていない本人はその事実に全く気が付いていない。
火威がこのホロスタと活動上で関わる理由は「仲が良いから」「相性が良いから」「絡んでいると楽しいから」等だと思うがそれらは裏で秘密裏に関わる事でも満たす事が出来る。宝鐘や兎田、さくらみこ等が男性の同業者との繋がりを裏で一切持っていない訳がないのだが彼女達はリスナーの習性や心理を正しく理解した上でそれを活動上リスナーから視えるところでは一切出さないよう配慮していて、だからこそ多数派のホロリスを自分のチャンネルに定着させる事に成功していて、だからこそ箱一クラスの人気を誇っている。一見自由でいい加減に振る舞っているようでありながら彼女達はやはり活動には仕事としての一線を引き、(火威とは違って)明確なプロ意識を以て当たっている。
また現状先輩に媚びへつらって何とかして貰っているだけの人間がこういった形でその先輩達が踏み越えないように留まっているラインを易々と越え相手方との友情をアピールでもするかのようにあちこちで吹いて回っている画はもちろんホロリスの神経を逆撫でするし、人としても筋が通っていなくて完全におかしい。加えて特に宝鐘との関わりで謎に並列の目線で喋ったり持って回った非常に鬱陶しいやり口でDMの返事を催促したりもしているがこれ程全体的なホロリスをイラつかせる行いもないだろう。「箱一の人気を誇り最近デビューの誰も観ていないどうでもいい後輩にも並列の目線で優しく世話を焼く日本一のVタレント」対「マジでどうでもいい誰も求めていないオナベみたいなキャラのリアルに気持ちが悪いタイプのどっかのブス」の構図を失念しているからこういうKYな行いが出来てしまう訳だが、こういった動きとコーン売りの先輩方との関係性をアピールする主旨の個人配信を同時並行で行っている現状はいよいよ支離滅裂で、これもやはり「箱の中心」→「自分の個人チャンネル」へのリスナーの流動線を激しく寸断している。
以前と比べると明らかに「青くん熱」が冷めている宝鐘やさくらみこ等大型のホロメン達が内心どう思っているのかは分からないが、同じ職場・同じコミュニティに居てこういう空気の読めない動きをする後輩は本当に可愛くないし、期待が持てなくて協力したり世話をみたりする気力が本当に削がれてしまう。先輩と同じラインを歩きたいんですと言って愚直に後ろを付いて来る後輩が一番可愛いというのが誰しも本音である筈だ。
全体的なホロリスからは嫌われて久しい火威だが、先輩のホロメン達の気持ちも恐らく今やホロリス達と大差ないところまで来ている。───そりゃ嫌だよ、甘やかしたら甘やかした分だけ調子に乗ってくるこんな奴。
✔ 「①より多くの大型のホロメン達と」「➁少しでも多くの親密な関係を作る」事により箱全体からキャラを認められ存在感を発揮しているホロメンというのはそれなりの数居るが、その中の何割かの個人チャンネル内での活動の様子は箱から認められているキャラ、要素等を全く含んでいない。
火威の他にもコラボ時は仏の顔の人格者でありながら個人チャンネルの中ではパワハラ・モラハラを用いて信者を調教し、少しでも多くの金を絞ろうと試みるだけの白銀、外では冷静なつっこみ役で回し役でありながら個人だととにかくダラダラしているだけの雪花等がいるが、大きなところで言えば湊もそうだ。箱で知らぬ者なし、また好まない者なしのあの陰キャキャワイイキャラは湊の個人での配信の中ではほぼほぼ観られず、やはり視聴回数は断続的に落ち続けている。
Vのリスナー、ホロリスと言ってもやはり人間の集まりで、彼らにも当然別々の好き好みや習性がある。配信の視聴回数やチャンネル登録者数の盛り、グッズの購入やスパチャの投げ、切り抜きの作成や語録のようなデッキの構築、毎回の配信のコメントでの盛り上げ等は全て彼らによって行われるもので、それを如何に阻害しないまま促進する事が出来るかというのがライバーの腕の見せ所になってくる。ポイントは集団心理の怖さと強力さを理解した上でコントロールすべく突くポイントを抑えていく事で、そのためには彼らと向き合って深く正しく理解する事が必須になる。
箱の注目を一番集める場で構築し認知して貰えたキャラを自分のチャンネルに持ち込まなかった火威～湊までの面々はその点全く留意出来ていない事が分かる訳だが、それにより引き起こされるのはホロライブ名物「ホロメン総出の集団芸」が生み出した力量の拡散・消失だ。他の箱には決してないライバー達、特に売れているトップのライバー達により何者でもない誰かを価値ある何かに変えるべく行われる作業が空転して数字に変換されなくなってしまい結局元のどうでもいいモブライバーが後に残るだけというこの無為過ぎる流れは事務所としては止める以外にないだろう。
つまり「活動上は常にホロメンやホロリスが価値を認めてくれた自分のままで通しましょう」という教えは明確にマニュアル化してホロメン達に厳守させていくしかないという事だ。
