✔ 事務所で上位の売れっ子ライバーの中にあって一人だけ事務所の外にリーチする活動に手を付けない辺りも内々にのみ向けた活動姿勢を象徴する。
宝鐘であればアンジュとのバニーガーデンコラボの他にもかなり離れた他の領域の有名人とのコラボを繰り返していて(上二つ)兎田は複数回のコラボを経てヒカキンとちゃんとした知り合いになり(上から三つめ)、星街は現在公開中のアニメ映画作品の他にもこういった形でCM曲を担当していて(四つめ)、大空や湊ですらも外と関る事は最低限定期的に行っている(下二つ)。さくらみこの場合は一年近くも前に誘いを受けて参加したにじ・個人のVとの集団でのコラボとその流れで行った下級にじライバーとのタイマンコラボの二つが最後で、それ以前も長い間何もやっていない。
ホロメンが外部のVとコラボする事で得られるメリットは「①複数の領域から同時に視聴者を引っ張る事になるのでその配信・動画の数字を単純に盛る事が出来る」「➁互いの持ちリスナーを循環させ合い互いが互いを拡散し合う流れが生まれる」「③新鮮な絵面にリスナーが刺激を受け参加しているV全員の普段の活動をより強く追う意欲が促進される」等だがそれ以上に「④VTuber&ホロメンの活動の定義を書き変え新たな可能性を開拓する事が出来る」「⑤それに伴い業界・事務所の裾野を広げる事が出来る」点が大きい。
これは宝鐘・兎田・星街の例を見れば特に分かり易いのだがまずは宝鐘の「他所の箱の有名Vと(お笑い・お下劣・エロの)強力なシナジーを発揮する(アンジュとのバニガコラボ」「Tiktokをホームとしたインフルエンサー(もちろん実写&三次元)のようなかなり離れた領域の別ジャンルの人間との絡み」「短尺でライトなショート動画の形式で行う事で大掛かりで敷居が高いイメージの《コラボ》の固定概念を覆す」、そして兎田の「日本人YouTuber最大の大スターとのコネクションの確立」、アニメ映画の主題歌やCM曲の担当、テレビ出演などを果たした星街の「VSingerという歌い手達にとっての新たな選択肢の示し」はどれも「④VTuber&ホロメンの活動の定義の書き換え」そして「④新たな可能性の提示」だ。
それによって何が生まれるかと言えば宝鐘の場合は同業者、特に他のホロメン達に「コラボ」に関する新しい選択肢を示した事でそれを促進する可能性が望め、兎田や星街だとこれから何かになろうとしている一般人の候補者達に「VTuber(ホロライブ)ってそういうのもありなんだ」「じゃあなるわ」という事で「⑤V業界」、やはりその中でも「⑤特にホロライブという事務所の裾野を広げる事が出来る」。
例えばベース顔出し無しのスタイルで活動しているリアルの歌い手・Adoがもう五年程若い世代でこれからデビューのタイミングだった場合星街の多岐に渡る活躍を見てVSingerの形式で活動する事とホロライブへの所属を真剣に考えた可能性はかなり高く(Adoのキャリアの一番初めは「ボカロ曲の歌みた動画の」「ニコ動への投稿」。つまり現在の活動スタイルに加えその起こりまでもが星街やその他のVSinger達と酷似している)、またにじさんじの歌唱特化ユニットNornisもこれからデビューのタイミングだった場合星街を参考に所属はにじさんじではなくホロライブを是が非にでも希望しただろう、要らんけど。…………違う違う、知らんけど。…………違う。町田は要るけど戌亥の方は要らんけどなっていう意味で。………………違う、正確には戌亥というV自体はホロライブに居てもいいぐらいの人材やけど歌い方が変なのでそれは要らんという意味です。………変なんです、過度にR&Bしてて、変なんです。………イタいんです。
でも町田の方も歌唱力は素晴らしいものの配信者としては五流以下なので、やっぱり所属となるとちょっと邪魔になるかもしれません。…………「要らんけど」で合っていたようです、すいません。
✔ VTuberというカテゴリーの先行きは非常に暗い。一番才能を持ったV達は業界の始動までに堆積に堆積を重ねた土壌から一気に噴き出す形で2020年辺りまでにほぼ全てが出揃いそれ以降はまともな人材が一向に現れていないという恐ろしい現状があるのだが、さらにマズいのは2020年までにデビューしたV達もマンネリ・ネタ切れ・モチベ切れによりその活動の質を揃って落とし続けているという事だ。
上が腐りつつ下から新しい風が吹かないのだから先行きが暗いのは当然の話なのだが、それを裏付けるかのように「A.どの領域のVもトップのほんの数人・数組を除き全てが一律で視聴回数・再生回数を落とす」「B.どの領域も所属しているライバーの質の向上を試みずいたずらに数(要は稼ぎ口)だけを増やす」「C.どの領域でも何年もの間新機軸が打ち出されず、営業などを用いた別領域への進出が見られない」といった頭打ちの特徴が散見され、関係各位の「沈む前に稼げるだけ稼いどこww」という思考まで露骨に見え隠れする。ホロライブだけはそういった不穏な兆候がこれまで控え目だったのだが、今年に入ってからのカバーの株価の大暴落を見るに一領域だけ無事という訳にはどうやらいかないようだ。
だからV業界及びホロライブは今「④VTuberの活動の定義を書き変え新たな可能性を開拓する事」と「⑤業界(若しくはホロライブという事務所)の裾野を広げる」事の必要に強く迫られている。それを最も効果的に行えるのは金も実力も拡散力も業界で最高の形で取り揃えている大型のホロメン達を置いて他にはなく、それは個人での活動が天井を叩いた彼女達が避ける事を許されない責務であると言える。さくらみこは一人だけそこから逃げて自分のチャンネルの中に籠った活動を続けている状態だ。
「④Vの活動の定義の書き変え」と「⑤業界・事務所の裾野を広げる」という二つの行いの規模や頻度はそれを行うVのサイズに比例する。最大のにじライバーのうちの一人と芯を食ったコラボを行い別のプラットフォームのインフルエンサーとまで絡んだ宝鐘やヒカキンと友達になった兎田辺りはやはりさすがと言ったところだがさくらみこは五角形のパラメーターを均すと大体星街と同格になり、そこと比べるとやはり内に籠り過ぎで逃げ腰が過ぎるし、無責任だし役立たず過ぎる。同格の全員が事務所及び業界の壁を外に向けて押し広げる作業に着手する中一人だけ手持ちのファン層にのみ向けて活動の質を突き詰めていくというのはトロールが過ぎ、やはり到底許される事ではないだろう。
✔ 大体月一ペースで行っているSOULCALIBURのキャラクリ企画。35Pを主としたコアなファンによる力作にリアクションをとっていくだけの完全に身内にのみ向けた馴れ合いの企画だが、こういうのを延々と続けて一体どんな未来が切り拓けるんですかという話だ。
大空もこれに近いようなスタンスでイエスマン達と慣れあう事で自分を慰めるような活動を続けているが現実問題35Pもスバ友も時間経過で確実にその数を減らすし、今はホロライブの事務所がV業界ごと傾き始めていてどのホロメンも保身に走っている場合ではない。