【 ⑦ピーナッツくん:72点 】- VTuberは、ぽこピーだけ見てればいい vol.7 –

【 ⑦ピーナッツくん:72点 】

【 YouTubeチャンネル→https://www.youtube.com/channel/UCmgWMQkenFc72QnYkdxdoKA
【 活動開始:2017年7月4日 】
【 チャンネル登録者数:15万人 】
【 直近再生回数(平均):7.44万回 】


【 ◆◆ 長所・視聴するメリット ◆◆ 】
【①優れたプロデュース能力】
【➁V界トップクラスのお笑い・バラエティ・トークスキル】
【③笑いの為に進んで汚れ役を請け負う】
【④プロと遜色ない楽曲・MVの製作技術】
【⑤凄まじいサムネ作成技術】
【⑥庶民的な趣味嗜好・金銭感覚を持ち、幅広い視聴者が楽しめる】
【⑦打たれ弱さをプロ意識と根性で乗り切る】
【⑧他Vや視聴者を絶対に傷つけない、優しく安全なキャラクター】


【 ◆◆ 短所 ◆◆ 】
【①単体で身を立てる程の才能や華がない】
【➁女性V相手だと緊張してしまい、収録中でもまともに話せなくなる】
【③女性Vに敬遠され、攻撃的に当たられ間接的に場の空気を悪くする】
【④ナイーブ過ぎて男性Vに気を遣わせてしまう】
【⑤思考停止で同じワードを繰り返し使う】
【⑥つっこみの頻度に頭の回転が追い付かず、妹に対するつっこみが小言や叱責になる】
【⑦うっかり妹を威圧して勢いを削いでしまう】
【⑧内弁慶】
【⑨ ⑥~⑧が合わさると支配的な毒兄の雰囲気が出る】
【⑩ブレーンであり補佐役でありながら大事な所で詰めが甘い】
【⑪年齢の割に精神的な老化が早く、悪いおっさん臭さを連発】


【 ◆◆ 本文の要約 ◆◆ 】
 ピーナッツくんは様々な能力が高いが単体では生きていけない。
ぽんぽこや剣持刀也のような、組んでヒットを飛ばせる相手を発掘してプロデュースしなければ、いつ転落するか分からない。


【 概要 】
 今個人勢で最も勢いのあるVTuberユニット「ぽこピー」の「じゃない方」。
企画や編集、収録のセッティング等日常的な活動の大部分を担っているぽんぽこに対して、後ろで控えて補佐をするのがピーナッツくんの役目だ。業界全体を見回しても彼ほど見事なサムネを毎回作るVは滅多にいない。

サポート力に優れていて、ぽんぽこちゃんねるでも他Vとのコラボでも、ピーナッツくんがいればバラエティ的にはとりあえず何とかなる。
関西を起源としてテレビバラエティで育てられたような笑いのスタイルを非常に高い水準で身に付けていて、自分が汚れてでも場にいるVに合わせて笑いを生み出そうとする姿勢は超YouTuber級。他Vは散々ピーナッツくんを腐して上から接しているが、誰一人として彼レベルの立ち回りは出来ない。

ぽんぽこちゃんねるでの活動がメインだが、別にアニメや楽曲を上げる為の専用チャンネルも持っていて、100万回再生を超えるヒットコンテンツも並ぶ。


【 単体活動の限界 】
 相方であり妹でもあるぽんぽこは、その辺の女子高生みたいだったデビュー時から立派に成長を遂げて、今や一角のYouTuberである。
企画や編集・技術面でも日々成長を続け、トークスキルは超V級、ボーイッシュな可愛らしさも備えた彼女は一人でも優に今の活動を続けていけそうだ。

一方ピーナッツくんは一人になったら終わりである。
攻め過ぎたデザインの男Vが一人でやっている企画系のチャンネルに今と同規模のファンが集まるとは考えにくく、配信をやろうにも一人喋りは苦手、コミュニケーション能力にも難がありV界に協力してくれる仲間は少なく、単体ではどう考えても今以上の活躍は望めない。

考えてみれば彼の専用チャンネルに並んでいる100万回再生以上の二つのコンテンツは、どちらもにじさんじの大型ライバーとコラボした結果それを達成している。
他はアニメ・楽曲共に振るわず、ぽんぽこちゃんねるから移動してきた視聴者が観ている分を差っ引いて考えると、完全に失敗している部類である。

アニメ作品に関してはヤバイTシャツ屋さん小山製作のアニメ「寿司くん」のフォーマットに鷹の爪のテイストを混ぜたような作品で、要するに彼独自の発想で作られたシリーズとは言えない。
シナリオも、一つのネタをぶち撒けて終わるだけでまともな展開や落ちがほぼ無く、そもそも成功しているショートアニメがどんな様式をしているのか、まともに研究する事もしていないようだ。

楽曲に関しては非常にハイレベルだ。
MVに使われているCGアニメの完成度はこれ製作のプロとしてもやっていけそうな程高く、ナイーブな歌声は美しく、外連味も含んでいる分インパクトも大だ。
しかしこのご時世楽曲は最高級に質が良かったとしても九割方ヒットしない。大きな事務所に所属しない以上ネットでバズる他方法は無く、動画にしてYouTubeに上げる場合少なくとも最初の30秒で視聴者がブラウザバック出来なくなるような仕掛けを施していなければ、そもそもサビまで観ても貰えない。
ピーナッツくんの楽曲は歌詞が聞き取り辛い上にテロップが無く、タイトルと併せ見ても何をテーマにしてどう感じさせたい曲なのかとても分かり辛い。
代表曲「グミ超うめぇ」は終始「グミ最高」という趣旨の歌詞が並ぶだけで、アニメと同じく展開や、聞き手を感化するテーマ・メッセージが含まれていない。

要するにピーナッツくんはプロクリエイターとしても、VTuberとしても本来一人ではやっていけない程の人なのだ。
トークやお笑いの能力はV界イチと言える程高いが、それはVTuberのファン達が推しに求める物の中では優先順位が高くなく、横に花形の誰かがいて初めて観て貰える程度に過ぎない。


【 必勝パターン 】
 ピーナッツくん最大の武器はオリジナル作品でもバラエティ的なスキルでもなく、プロデュース能力である。
彼が業界に引き入れたぽんぽこと、200万回再生を突破したオリジナルソングの切っ掛けとなっている「刀ピークリスマス」はどちらも彼がプロデュースした物で、彼はその二つのコンテンツに便乗する形で知名度を得たり、ヒットを飛ばしている。

つまり①プロデュースする対象を見つけて育てる→➁サポート役で一緒に活動→③プロデュース対象と一緒に売れる、が彼の必勝パターンなのだ。
Vの中でも、脇役だとかサポート担当のような者は単体で活動するとどうしてもインパクトに欠ける、というのが難点だが、ピーナッツくんの場合サポートする対象を自ら生み出せる、というのがとても強い。

彼は活動期間中にこの必勝パターンを何度繰り返せるか、が勝負なのだ。
最大のプロデュース作品「ぽんぽこちゃんねる」はこの先数年は好調だろうが「ぽんぽこが調子を崩したら終わり」という爆弾を常に抱え続ける事になる。
サッカーのゲームをしたり一日6000歩も歩いたりしてないで、自分と組んでいい仕事が出来る花形の相手や、自分のバラエティ的な能力を生かせるフォーマットを日々考え続けなければならない筈なのだが、今の成功で満足したのか抜けてるのか、どう見ても新たな展望を描いているようには見えない。

活動開始当初は出役として花形が務められそうなプロデュース対象が、手持ちに妹しかいなかった訳だが、今はピーナッツくんの知名度にあやかりたい、一緒に仕事がしたいという埋もれたVがそこら中にいる。今こそ動くべきなのだ。

結婚や子育てのため、はたまた活動への熱が冷めてVTuberを引退するぽんぽこ、というのは容易に想像出来るが、ピーナッツくんは一生この業界をやめられないだろう。今後彼がネットの世界にどんな物を創出するのか、今からとても楽しみである。


→【 ⑧ぽこピー 】に続く

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