【01.天音かなた:66点】《静かにもがく人。沈む時は必ず一人で…》A – VTuberレビュー(ホロライブ) –

VTuber


【 YouTubeチャンネル→Kanata Ch. 天音かなた
【 所属:ホロライブ4期生 】
【 活動開始:2019年12月27日 】
【 チャンネル登録者数:131万人 】
【 直近再生回数(月間平均):11.6万回/day 】


【①.ホロライブ最大の花形集団「3期生」…の一つ下の世代。地味な世代の、地味なライバー】
【➁.誰も気づいていないが星街すいせいのような「歌唱特化型のV」志望。本人的にも今更言い出せない空気】
【③.歌は今一つでもお笑い能力はピカいち。関西系の笑いがちゃんと使える稀有なホロメン】
【④.事務所内では人間関係に恵まれているがその本質は利他と奉仕。自分の事は後回し…じゃなくてそもそも計算に入れない】
【⑤.恋愛対象が恐らく女性。性欲と恋愛欲が極めて希薄なのは幸いか】
【③~⑤を併せると大体にじさんじアンジュと同じ特性になる。にじさんじしか知らない人には「アンジュの可愛いやつ」「青いアンジュ」と言えば大体天音の説明は事足りる】



【①.強力なお笑い能力。ちゃんと考えてちゃんとボケれて、自分を叩き台に出来る関西系の笑い】

【➁.歌が上手く声真似も上手く、喋りも出来て企画も多彩で、性格が良くて人望も厚い上に割とちゃんと可愛いという、多芸・多能・多才っぷり。割と普通に事務所の宝】

【③.推定まだ20代半ばだが達観していてちゃんとしている人格者。アラフォーまでいる事務所の中でも民度が群を抜いている】

【④.常識人系のホロメンとDQN系のホロメン両方と繋がれる求心力】


【①.スーパー器用貧乏。何の能力も全部~90点ぐらいだが各分野の1000点プレイヤーが揃っている事務所の中では当然用を成さない】

【➁.多才で多能ではあっても多角的視野とセンスに欠ける。人気商売で成功するには最低でもどちらか一つは必要な為致命的】

【③.モデル越しに見ても一目で分かる「自分なんか人間」。明るく振る舞っても陰の気を放ち、「利他」という名の「保身」を行う姿が情けなく、出役としての華が一生育たない】

【➁と③、そして作詞・作曲・編曲・企画構成等の技能に優れている点を併せるとアーティスト・タレントではなくスタッフ・製作者の方が向いている事が明らか。天音はこれが堪らなく嫌】


天より使わされし、病人

✔ 天音かなたは2019年末頃にデビューしたホロライブのライバー。宝鐘マリン、兎田ぺこら等ドル箱擁する「ホロライブ3期生」の少し後にひっそりとデビューした4期生で、コツコツと地道な活動に励む地味なホロメン。箱の中では有名だが事務所の外でその名を聞く事はまずないだろう。

べったりとした銀髪に飾り気のないショートヘア、小柄で貧層な体つき、素朴で幸薄な顔立ちの天音のモデルは美麗極まる3期以下のホロメンの中にあって非常に地味だ。コラボ配信等で見かけても視聴者の誰もが一回はスルーするであろう華の無さだが、このモデル程天音の中の人を的確に言い表している物はない。素朴・地味・薄幸。天音かなたという人間の本質は只々それに尽きる。

地味めのVTuberと言えばねじくれた下ネタとか、恋愛対象へのキモ絡みとか、「ヘラる」とかそういう方向に行きがちだが天音は常々明るく元気で、非常にまともだ。そしてそれがまだ20代半ばの若い身空である天音が、これまでの人生でその身に余る程の苦難に晒されてきた事を物語っている。「暗くて陰キャ、影がある」×「なのに気丈、人一倍ちゃんとしてる」この組み合わせ程病的なものはない。


稀有な地味さ、静かにたたえる闇

✔ 飾り気のない銀髪のショートヘア、貧相な体つき、暗くシックな瞳の色等、3期以下のホロメンとしては非常に地味なモデル。一つ上の兎田や白銀等と比べても、下の5期生や6期生等と比べてもその差は歴然。しかしどんなに気丈に振る舞ってもどこか陰の気を漂わせている天音にはすごく似合っていて、ある意味「中の人の存在を感じさせない」仕上がりだ。若いのに年配者のような話し方をしている、つまり自分の親程にも落ち着いている点にも注目。


✔ かなり垢抜けた新モデル。しかしどこか暗く、陰の気は健在。


✔ 闇堕ち


抑圧と奉仕

✔ 8:37~ 「感情無さ過ぎ!」初配信の余りにダウナーな自分に悶える天音。

ライバーの初配信と言えば緊張からの上擦り、媚びるような愛想の良さ、過剰なキャラの作り込み等が普通だが天音のこれは「抑圧」だ。緊張・恐怖・焦り等を感じた時にそれら全てを封じ込め、安定した自分を取り繕うのは10代以下の子供時代にそれらの感情を外に出してしまうと罰を受けるような厳しい環境に身を置いていた人間特有の習性で、天音が家族か学校か、はたまた自分の体質の問題か、何がしかの要因で過度に厳しい環境で育ってきたことは明らか。

そんな人間がこんなにも明るく楽しく振る舞っているという事の闇深さが分かるだろうか。天音は自分の感情も、本当の気持ちももう分からないのだ。「自分の事を他人や仕事より後回しにする」とかではなく「自分の事など考えの外に置いて他人や仕事に取り組む」という天音の基本習性の中に「自分」はない。天音は自分を大切にする方法を知らないのだ。


✔ 3:00~ 「他人のお役に立つ事で自分の存在意義を見出す天音」と「吸える物ならどこまでも吸おうとするDQN」が噛み合った結果生まれてしまった不健全コンビかなマリ。ここから天音が宝鐘を母親のようなスタンスであやす展開が続くが、宝鐘が三十路の大人で天音の方が5、6歳若い事を下敷きにして観ると異様過ぎて笑えない。

以前「かなマリはやらないんですか」というコメントに対して天音が「かなマリは表に出すのは違うかなと思ってて」と返す配信があったが、こういう異様さが表に出せない事の理由だ。裏でどれだけキツいやりとりがあるのかと考えると辟易とする。


✔ 0:33~ 天音にたかるDQN二号。獲れる奴からはいくらでも獲る、誰かに怒られて自分が痛い目を見るまで止めないという、ハイエナ的行動はいつの時代もDQNの基本習性だ。宝鐘が痛く気に入っている新参ライバーだがさすが思想がよく似ている。

この後この動画で天音はこのライバーに本当に物資集めに駆り出されてしまうが、「しゃーねーなおめぇはよ!」みたいな強めの言動で自分の奉仕的行動の釣り合いを取ろうとしているのが甲斐甲斐しい。宝鐘を最初の頃殴っていた件もそうだが天音は自分の奉仕という行いの不健全さをちゃんと分かっていて、与えた上で殴る、という形で帳消しにした体を取ろうとしている。DQN系のホロメンと絡む時天音がいつも強めな態度に出ているのはそういう訳だ。

分からない人間はいないかも知れないが一応言っておくと、これは物凄く見苦しく、情けない。格好良くて華々しいホロメンを誰か一人でもいいから思い浮かべて欲しい。その人物はこんな気持ちの悪い事を常々行っているだろうか。大空は、不知火は、天音が焦がれて堪らない星街はこんなぬめぬめじめじめとした習性を有しているだろうか。

自分を大事に出来ない人間は魅力的になり様がないのだ。それは人としてはクソでも天音を踏みつけてまで自分を立てようとする宝鐘や沙花叉に華がある事を引き合いに出しても明らかだ。


新たな持病

✔ 1:33:49~ Among Usコラボ中に発言出来なさ過ぎて泣いてしまった伝説の配信。同箱のライバーばかりだし同期や後輩もいるし、他の9人だってライバーとしてデビューする前はほとんどが陰キャだった筈なのにこの浮きよう。私はキツいのでちゃんと見ていないがここに至るまで90分以上もろくに喋っていないのだとすればホロライブ発足以来最大級の放送事故なのではないだろうか。

天音がここで喋れていないのは暗くて人と関わりたくないからではなく、脳がオーバーヒートを起こしているからだ。自分を殺して相手に合わせるところから他人とのコミュニケーションをスタートさせる天音はここでコラボ相手の9人全員を合わせる対象に入れてしまい、如何とも動けなくなってしまっている。アホみたいな話だが過度な気遣い屋とはそういうものだ。

「よく考えてちゃんと動かなきゃ、下手な発言は出来ない」という過度な気負いも天音らしい。出てる側も観てる側も同じ箱の身内ばかりだし、ほとんどが先輩のこの状況で天音にかかる責任などない。それでもここまで気負ってしまうのは「ちゃんとしていない自分は存在してはいけない」という思想が天音の根底に横たわっているからだ。自己肯定感の無さもここまでくればほとんど病気と言っていい。

天音はこの配信のコメント欄で人は変われる、と言っているが、天音は変わっていない。同じ類の人間は割とちょくちょく見かけるが、加齢や環境の変化で根治した例を見たためしがない。ハイエナみたいな人間にいいようにされる事で日々安心感を得ているのがその証拠だ。天音の持病リストには大事をとって「自己肯定感の低さ」と書き加えておく事を割とマジでお勧めしたい。


病気の人には往けぬ道

✔ 上に挙げた例を見れば分かるように、天音は真性の病人だ。「お前は価値がない、ちゃんとしないならいらない、素直に生きて満足のいく人生を送る権利なんてない」という教えを一体誰、もしくは何から天音は受けたのだろうか。持病というワードが結構な頻度で出ている事が関係しているのかも知れないし、中学卒業と共に独り暮らしを始めたというのも大いに興味深い。仲が良くて度々名前の出る母親に対してテコでも語られない父親の存在も気になるところだ。

天音の自己肯定感の低さは、天音の美徳にも繋がっている。腰が低くて慎み深くて、一回り以上も歳の離れた先輩達より人間が出来ていて、タレントというヤクザな身分でありながら誰からも信頼を集める。引きに構えてちゃんと受けてちゃんと考えてから喋る習性と、腐される事を厭わない精神は卓越したお笑い能力の源になっている。黒い服を着たマ〇コの臭い女はともかく、宝鐘の事が本気で好きなら一方的に尽くした日々もいい思い出として残るかも知れない。

しかし天音は「いい人」で終わりたくないのだ。古い知り合いである星街と距離を置きオリ曲のMVに四桁も突っ込む天音はシンガーとしての自分を確立したがっている。それには自分を愛して自分に目を向け、自分を確立していく日々を送る事が絶対に必要となる。デビューから3年と少し経った今も、天音はその道程の入り口に足を踏み入れてすらいない。


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