【ホロライブ・アフターライフ@夜空メル】05-00《I’m inside of your head……》include:[夜空メル]*[東京喰種]/喰種って結局、どうやって増えるの?/バカ「珈琲って、辛(から)いやん?」/いますよねぇ、力加減を分かってない女性/男のコだって痛いんだゾッ☆/大抵話も通じないんよ、下手な女の子って/赫子(かぐね)って絶対アレのメタファーだよね/ち〇こが裂けちゃいそうな夜に。/Vの怖い話

VTuber


I’m inside of your head……4/8





「(え、え、え、)」「(嘘じゃん)」「(嘘嘘嘘嘘嘘)」「(嘘じゃん)」「(嘘嘘……………)」「(全く改善されてない……………)」


〝ワッシ……〟〝ワッシ……〟


「(!?)」「(痛った…………!!)」「(…………痛った、)」「(…………痛った痛った痛った痛った)」「(痛い…………)」「(心なしか)」「(さっきより痛い…………!?)」


ダメージの蓄積もあってか、男のそれは先程を上回る激痛を伝えていた。

上手くいっていればとっくに耐久度を上げさらなる刺激に対応出来る形状に進化している筈のそれは、始めと何も変わらず萎びたまま溶けたチーズのような弾性でただビョンビョンと伸び縮みを繰り返すばかりだった。

このままいけば今日一日は使い物にならなくなる危険を察して

男は、

冗談半分に茶化して意図を汲んでもらう作戦に出た。


「ちょ、ちょちょ、ちょ、ちょ」「ちょっと一旦……………」


〝パッ〟


女が手を放しても、今度は流れ込む血流を感じなかった。

血流以前に、ジンジンとした痛みと腫れによる熱以外の何もかもが感じられなかった。

女が手を添えていてもいなくても、最早違いが分からなかった。


「自分さぁ、」「自分、あれじゃないの…………?笑」


最早限界を超えていた男はそれでもバッドエンドお開きだけは避けたくて、

回らない頭であらん限りのユーモアを振り絞った。


「あれじゃない…………?」

「手に…………」

「〝たわし〟装備してんじゃない…………?笑」

「………………………」

「………………………え?」

「〝どういうこと?〟」

「って…………………?」

「………………………」

「………………………」

「………………………いや、」

「〝装備〟したら見た目は変わらんけど」

「性質だけは反映されるやん」

「RPGゲームでは……………」

「………………………」

「………………………」


〝RPG〟に〝ゲーム〟は

入っている。

ロールRプレイングPゲームG

だから。


「も、も、も、もう」「完全に質感がそれやったから笑」「かなぁ、と思って笑」


女は、視線を床に落としたままどこか抑揚のない声で〝ごめんね〟と呟いた。


「や、」「いやいやいやいや、もう」「全然大丈夫と言うか笑」


縮みあがった〝赫子かぐね〟に女がもう一度伸ばしかけた手を、男は空手の基本にして極意にして至高、〝回し受け〟で反射的に制す。


「ちょっと、マジで一個だけ気を付けて欲しいことがあって、」


〝何ぃ、〟と女はやはりどこか抑揚のない声で応える。


「さっきから結構、〝上に引き上げる〟より〝下に引き下げる〟動きの方が多くて」

「それだけちょっと気を付けて欲しくて」

「〝上に引き上げる〟より〝下に引き下げる〟力の方が強いと、」

「いずれ引き千切れちゃうんよ、」

「構造上……………」


〝どこがぁ、〟と女はやはり抑揚のない声で応える。


「どこがって……………」

「接合部分というか。先端と中心部を繋いでる筋、みたいな」

「一番痛いとこなんよ笑」

「男にとって笑」

「だから」


〝ワッシ〟


女はやはり、男の言い終わりを待たなかった。


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