ホロライブコラム.01【蟻には蟻の、象には象の@宝鐘マリン】K《お前に社長は無理なんだワ。(2)バカ社長ォ!!》include:りく(高校の頃好きだった女)/あかさあい

VTuber




社長ごっこ

✔ 数ヵ月に及ぶヘラ期でほとんど動いていなかった宝鐘に最近起きた一番大きな変化はりく(高校の頃好きだった女)を自分専属の絵師のように使い始めた事。ショート動画の製作を不定期で依頼しているだけのような体をとっているがこれだけ仕事を依頼しているなら纏まった金を払ってほとんど雇うような形をとっているのは確実だろうし、近場に引っ越しさせた資金も宝鐘持ちだろう(りくの地元は宝鐘と同じ愛知になる筈で、今回はそこから遠路はるばる引き抜いた可能性が高い)。半年以上前実姉を実家から呼び寄せて身の回りの世話をさせる形で雇う計画が頓挫した話があったが、りくの呼び寄せはそれに代わる第二の案だ。

もう一人自分のモデル絵を担当しているあかさあいを併せた二人に宝鐘はヘラり期間中も過去自分が配信で話したエピソード等を下敷きにしたショート動画の製作を高頻度で依頼していて、配信と違いそちらのアップはここ数ヵ月滞っていない。「①まず自分でもとを作る」→「➁下々にそれを形にする作業を投げる」というスタイルはまるで社長による会社経営だが二人の人材を新しく用意してヘラっている間も根気強く継続しているところを見るとこれは宝鐘なりの新しい試みなのだろう。姉の雇い入れを検討していた時期と社長のモデルを作った時期は被っているが恐らく宝鐘はこの頃から人を雇って自分のチャンネルの作業規模を拡大する選択肢を模索している。

人を雇って作業規模を拡大する、名付けて社長ムーブを宝鐘がここ一年ぐらいのテーマとしているとするなら、宝鐘は根本的な部分で大きな勘違いを犯している。現実社会の社長が人を雇って作業規模の拡大を試みるのは「①人材を確保して作業量を増加させていく事」と「➁自分にはない技術を持った人物を雇ってこれまで手を出せなかった分野へリーチしていく事」を可能にして「③自分一人では辿り着けなかった上の段階へ社を引き上げていくため」で、そのために「A.全てのスタッフの作業の素を作り彼らの元へそれを投げる作業はひと時も休まない」し「B.社の新しい方針の模索と展開に関してもひと時も休まない(大抵の場合社長がやりたい人間はこれがやりたくて社長をやっている)」。

宝鐘は人材を二人用立てはしたものの「①´自分はヘラって休み散らかしているのでチャンネルの総合的な作業量は普通に減ってしまっている」し「➁´絵はそもそも自分で描けた上にりくに関しては技術面で相当乏しいので完全にいらない人材。マネージャー業や配信への出演等他の使い道がないなら完全に人件費のムダ」にしかなっておらず、「③元セミプロの漫画家がイラストレーターを二人雇った上に自分はサボるというバカな采配を行っているためチャンネルや宝鐘自身が次の段階に進む事は絶対にありえない」し、そもそも「A´.新しい素(雑談での進出エピソード、コラボ等による切り抜きポイントの産出)を作る作業がヘラ期のせいで全く出来ておらず」特にりくに放るネタが過去の雑談配信等から無理矢理捻出したものばかりになってしまっていて苦しく、「B´.宝鐘自身が重度の待ち属性のため新しい活動方針の一つも展開せず」せっかく用意した人材が二人とも無駄になってしまっている。

要するに宝鐘の社長ムーブは世にいる実際の社長のそれと似ているようでその実真反対の性質を持っている全くの別物だという事だ。宝鐘が新しく用立てた二人の人材にやらせた事は専ら過去の自分の活動を元ネタとしたショート動画の量産だが、それが何の役に立ったかと言えば宝鐘がヘラって動けないでいる間チャンネルの更新を滞らせなかった程度に過ぎない。自分一人では行けない高みに登るために人材の雇い入れを行う世の社長に対して宝鐘は自分がヘラって動けないでいる穴を埋めるため、つまり自分がサボるために有り余る金で人を雇い入れたに過ぎず、向上心を始めとした精神性の部分が雲泥の差、と言うより全くの逆だ。宝鐘は雇用というシステムが何のために存在しているかをそもそも理解出来ていない。

だからここ数ヵ月でいくつものショート動画の製作を依頼していたにも関わらず、特にりくの方に関して言えば人材として本当に不要だった。宝鐘さえ元気ならここ数ヵ月でりくが作った動画に関してはそれを遥かに凌駕するクオリティの物が自分で作れただろうし、それで不足ならあかさあいに依頼してしまえば事足りた筈。宝鐘自体が新しいネタの創出に日々追われて忙しく手が回らないのならりくに仕事を投げる意味も生まれてくるのだが、ここ数ヵ月程度の作業量なら人を雇う意味自体がそもそもない。


✔ 半年近く前初めて上がったりく作画のショート動画。進出の過去話に二人の過去絵等も含まれていて今後が期待出来る内容。宝鐘が配信で出していない地元での過去話や昔馴染みだからこそ知っているコアなエピソードを描かせていくシリーズなら存在価値はもっと盛れた筈。


✔ その数本後のショート。随分前に宝鐘が配信で喋っている結構有名なエピソードがいくつか含まれていて、それを今この時に、それもこの画力でまた上げ直す事の意味が分からない。ヘラって配信に力を入れられない事の帳尻をこういったかさ増しの作品で合わせ始めた頃。


✔ 一カ月で二回擦っている同系統の虫の話。多分新出のエピソードな筈だが小粒で弱々しく出来はあまり良くない。宝鐘がヘラって動けない時期が長くなるという事はその分こういったショートに使う元ネタの生産が止まってしまうという事でもあり、こういった形で過去の体験から無理矢理に捻出しなければならなくなってしまう。


✔ あかさあいに依頼したショートにも既出のエピソードの再利用が目立つ。上も部分的に既出の話だが下に関しては丸ごと同じ構成の手描き切り抜きが既に上がっていて猶更作り直して自分のチャンネルに上げる事の意味が分からない。やはりヘラっていて動けない間を埋めるためのかさ増し作品の側面が強い。


✔ こういった形で宝鐘が人を雇ってやらせた仕事にはほとんど意味がなく、これが社長的業務を意図してのものなら社長ごっこと呼ぶのが相応しい。赤マントの件然りスプラのコーチング的配信然りあれこれと新機軸を探っている風の宝鐘のこれも一つの試みなのだと思うが、もうちょっと考えて本質を理解してからやらなければその探りの一つ一つが無駄に終わってしまう。

りくやあかさあいを使っての社長ムーブの内容は本当に酷いものだったが、人を雇って自分のチャンネルを複数人で体系化していく意向については、実は物凄く正しい。創作意欲の赴くまま感情をベースに活動を行っていく宝鐘は言うなればクリエイタータイプのVTuber/YouTuberだが、YouTubeにおいてクリエイタータイプはどのジャンルのどんな天才であっても、必ず限度数年程度で死ぬ。生き残るのは必ずクリエイタータイプから社長タイプ(実業家タイプ)に鞍替えした者ばかりで、どんどんモチベを失っていく自分に危機感を覚えたのかYouTubeの他のジャンルを観察した結果か、宝鐘の社長ムーブは恐らく手探りで正しい方向性を割り出しかけている事の表れだ。


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